フランシス・サコイアン(Frances Sakoian、1912年〜1989年)は、米国の占星術家・教師です。1912年10月8日にオハイオ州ベリアで生まれ、1989年3月3日にメイン州マウント・デザートで亡くなりました。
ルイス・アッカーとの共著『The Astrologer's Handbook』(1973年)の著者としてもっともよく知られています。Astro-Databank の紹介によれば、ニューイングランド占星術学校(New England School of Astrology)の校長を務め、ニューイングランド占星術協会(New England Astrological Association)の会長も経験しました。また米国占星術家連盟(AFA)の理事を務め、1981年に第二副会長となっています。
Astro-Databank は、サコイアンを米国ではじめて大学の単位が認められる占星術の講座を受け持った教師として紹介しています。講座が開かれたのはJFK大学です。全米で講演する講師として活動し、占星術を扱うテレビ番組の制作者とも仕事をしました。
ボストンで占星術を教えていたことは、教え子の証言からも確かめられます。のちにロンドンの心理占星術センターで教える
ダービー・コステロは、インタビューで、1960年代の終わりにボストンで占星術を学び、
イザベル・ヒッキー、そしてサコイアンとアッカーに師事したと語っています。
サコイアンの仕事の中心は、出生図を読むための基本の組み合わせを、一冊で引ける参考書の形にまとめたことです。Astro-Databank によれば、共著で19冊の占星術書を書き、そのほかに Harper & Row から主要な著作を4冊出しました。
『The Astrologer's Handbook』は、副題を「The Complete Guide to the Interpretation of Horoscopes」とし、初版は461ページあります。出版社の内容紹介によれば、太陽星座にとどまらず、トライン・スクエア・オポジション・コンジャンクション・セクスタイルといった惑星どうしのアスペクトが人の性格にどう表れるかを詳しく扱い、出生図をひととおり読み解く手順を示しています。もとは職業占星術家の求めに応じて企画された本ですが、一般の読者にも読める形で書かれ、自分でチャートを作りたい人のために作図の手順も載せています。
アッカーとの共著は、ほかに二人のチャートを比べる
シナストリーを扱う『The Astrology of Human Relationships』(1976年)と、
トランジットによる予測を扱う『Predictive Astrology: Understanding Transits as the Key to the Future』(1977年)があり、いずれも Harper & Row 刊です。4冊目の『Astrological Patterns: The Key to Self-Discovery』(1980年)は、ベティ・コールフィールドとの共著です。
Harper & Row からの4冊のほかに、二人は多くの手引き書を出しています。図書館の書誌で確かめられるものに、『Transits of Saturn』(1972年)、『Transits of Neptune』(1972年)、
アプライとセパレートを扱う『Major and Minor Approaching and Departing Aspects』(1974年、AFA)、
デカンとデュアッドでホロスコープを読む『The Zodiac Within Each Sign』(1975年)、『Transits Simplified』(1976年)があります。
没後も、AFA はトランジットを惑星ごとに章立てして解説する『The Transiting Planets』(2009年)や、水星、
マイナーアスペクト、アプライとセパレートのアスペクトなど四つの主題をまとめた『Astrological Anthology』(2015年)を二人の名で刊行しています。『The Astrologer's Handbook』はスペイン語(『Manual de astrología』、1994年)にも訳され、ドイツ語では二人の名で『Das große Lehrbuch der Astrologie』(2000年、Droemer Knaur)が出ています。
サコイアンを知ると、20世紀後半の米国で、出生図の読み方がどのように教科書の形に整えられていったかをたどれます。『The Astrologer's Handbook』はサイン・ハウス・アスペクトの組み合わせを順に引ける構成なので、本事典の
シナストリーや
トランジットの技法ページとあわせて読むと、どの解釈がこの世代の教科書に由来するのかを確かめやすくなります。人物どうしのつながりは
現代占星術家マップで確かめられます。
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