登石麻恭子氏(といし あきこ)は、西洋占星術とアロマテラピーやハーブ、フラワーエッセンスといった植物療法を組み合わせて実践している日本の西洋占星術研究家です。著書の著者紹介では、西洋占星術研究家であると同時に、英国IFA認定アロマセラピスト、日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター、フラワーエッセンス研究家と紹介されています。
著者紹介によれば、登石氏は早稲田大学教育学部理学科の生物学専修を卒業しています。大学時代に両生類の嗅覚を研究したことと、体調を崩したときに精油の働きを実感したことからアロマテラピーに関心を持ち、1996年にグリーンフラスコアロマテラピースクールでアロマテラピーを学びました。一方で西洋占星術を独学で学んだのち、1998年に
松村潔氏に師事し、1999年ごろからプロの西洋占星術師として活動しています。
登石氏は西洋占星術を、ボディ・マインド・スピリットを統合するホリスティックな道具ととらえ、植物療法やパワーストーンを取り入れた「セラピューティックアストロロジー」を実践していると著者紹介に記されています。近年の講座案内では、同じ立場を「セラピー占星術」と呼んでいます。東京都内で個人セッションを行うほか、西洋占星術、西洋占星術と植物療法、パワーストーンなどの講座を開いています。
登石氏の仕事の中心は、ホロスコープの天体・サイン・ハウスの象意を、精油やフラワーエッセンスの選び方に結びつけることです。早い時期の著者紹介では、研究の主題を「西洋占星術における天体と植物(特にハーブなどの薬用植物)の関連と、その各種セラピーへの応用」と説明しています。のちの著者紹介では、
医療占星術的な視点から植物、鉱物、身体、西洋占星術の相関を研究することをライフワークとしていると書かれています。
天体と植物を対応させる考え方は、西洋の本草学と占星術が長く共有してきた伝統です(
占星術とハーブ・アロマを参照)。登石氏の『星のアロマセラピー』は第1章を「『医療占星術』の発展と転換」にあて、その歴史を確認したうえで、天体・星座・ハウスの読み方、ホロスコープを「癒やし」の観点から見る方法、目的別の精油の使い方とブレンド、天体ごとの精油の事典へと進む構成をとっています。
フラワーエッセンスについては、『星が導く花療法』で、エドワード・バッチの花の療法と西洋占星術を結びつけています。目次には「12ヒーラーズと月の宮(月の星座)」「7ヘルパーズと7つの天体」といった節があり、12星座と10天体のそれぞれにフラワーエッセンスを対応させ、最後にアセンダント、月、太陽、土星、冥王星からエッセンスを選ぶ手順を示しています。出版社の内容紹介によれば、著者がフラワーエッセンスを初めて試したのはイギリス留学のときで、西洋占星術とフラワーエッセンスの研究が互いの理解を深めていったとされます。
ほかに、
月の満ち欠けを28の相に分けて読む『月相セラピー』、ホロスコープからお金に関する価値観や稼ぎ方、使い方を読む『お金の占星術』があります。また西洋占星術と
数秘術を組み合わせて誕生日ごとにパワーストーンを選ぶ事典も共著で手がけており、植物と鉱物の両方を占星術の象徴体系に結びつけてきました。
初期の著作として、2009年に『魔女の手作り化粧品』(ワニブックス)と『魔女のアロマテラピー』(INFASパブリケーションズ)を出しています。後者は占星術、タロット、数秘術を使ったアロマのブレンドを紹介する本で、オリジナルのタロットカード22枚が付いています。
2013年には、中医アロマセラピストの柏原茜氏とともに『スピリチュアルアロマテラピー事典』(河出書房新社)を監修しました。同書は中医学と占星学の二つの観点から精油を解説するもので、第3章が「占星学とアロマテラピー」にあてられています。2022年と2026年に新装版が出ています。2016年には須田布由香氏との共著(玉井宏氏監修)で『366日の誕生日パワーストーン事典』(河出書房新社)を刊行しました。西洋占星術と数秘術による誕生日別の性格分析から守護石を導く事典です。2021年と2025年には『守護石パワーストーン組み合わせ&相性大事典』の書名で、新装版と表示された本が同じ顔ぶれで出ています。
BABジャパンからは、『星のアロマセラピー 西洋占星術とアロマ療法』(2021年)、『月相セラピー』(2022年)、『星が導く花療法 西洋占星術で選ぶフラワーエッセンス』(2023年)、『お金の占星術』(2025年)の4冊が出ています。とくに『星のアロマセラピー』は、副題に「占星術を学び、植物の自然療法に活かすための教科書」とあるとおり、ホロスコープの読み方の基礎から精油の事典までを1冊にまとめた本です。
このほか、もとなおこ氏の漫画『恋の星図と猫日和』(秋田書店・単行本3巻、2023〜2024年)に協力者としてクレジットされています。
登石氏は
松村潔氏の門下から出て、占星術を植物療法の側から用いる領域に取り組んできました。占星術研究家とアロマセラピストの両方の肩書きをもち、ホロスコープの読み方と精油やエッセンスの選び方を一冊の教科書の形にまとめ続けている点が、登石氏の仕事の特徴です。
2026年1月には、東京アストロロジー・スクールで新設された全6回の「数秘術体系コース」の講師を務め、
鏡リュウジ氏が特別講師として第1回と最終回を担当しました。講座案内で鏡氏は、登石氏をハーブやアロマセラピー、占星術に加えて数秘術にも造詣が深い講師として紹介しています。
日本の現代の占星術家どうしのつながりは、
現代占星術家マップでも確かめられます。
登石氏の著作は、占星術の象徴を日々のセルフケアや植物療法の場面で使う一つの方法を示しています。天体と植物、天体と身体を対応させる発想は古い医療占星術の伝統に由来しますが、登石氏の本はそれを精油やフラワーエッセンスといった現代の植物療法の道具に置き換えて整理しています。
読み始めるなら、『星のアロマセラピー』が入口になります。天体、星座、ハウスの基礎から順に解説されているため、占星術の初心者にもアロマテラピーの実践者にも読み進めやすい構成です。フラワーエッセンスに関心があれば『星が導く花療法』、月の満ち欠けとの関係を知りたければ『月相セラピー』へ進むとよいでしょう。どの本も、ホロスコープの読み方そのものは一般的な西洋占星術の枠組みに沿っているので、自分の出生図を手元に置いて読むと理解しやすくなります。なお植物療法を実際に試す場合は、精油やエッセンスの使用上の注意を守り、体調に不安があるときは医療の専門家に相談することが前提です。
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