オーブとは何か
アスペクトは、二つの天体がつくる「角度」で読み解きます。たとえばトライン(120度)は、調和のとれた流れをあらわす角度です。けれど実際のホロスコープで、ぴったり120度きっかりに並ぶことは、めったにありません。
そこで占星術では、少しのズレがあってもアスペクトは働く、と考えます。たとえばトラインなら、117度や123度のように数度ずれていても、ちゃんと成立しているとみなします。
この「どこまでのズレなら効くか」という許容の幅のことを、オーブ(orb)と呼びます。きっかりの角度を中心に、その前後どれくらいまでをアスペクトとして認めるか、いわば、アスペクトが届く「のりしろ」のようなものです。
たとえば、トラインのオーブを前後8度とするなら、112度から128度までの範囲に入っていれば、そのトラインは「効いている」と読むことになります。逆に、その幅を大きくはみ出していれば、二つの天体のあいだに角度上のつながりはない、と判断します。
オーブの目安と、強さの関係
オーブの幅は、すべてのアスペクトで同じではありません。よく使う主要なアスペクトほど広めにとり、補助的なマイナーアスペクトは狭めにとる、というのが一般的な考え方です。
本サイトのホロスコープ計算では、主要アスペクトに次の幅を採用しています。
・合(コンジャンクション):前後8度
・セクスタイル(60度):前後6度
・スクエア(90度):前後7度
・トライン(120度):前後8度
・オポジション(180度):前後8度
一方、マイナーアスペクトはもっと狭く、前後2〜3度ほどを目安にします。働きが繊細なぶん、ぴったり近くないと表に出てこない、というイメージです。また、太陽と月は光体(ライト)と呼ばれ、影響力が大きいため、これらが関わるアスペクトはオーブを少し広めにとることもあります。
ここで大切なのが、オーブの「広さ」と、アスペクトの「強さ」の関係です。きっかりの角度に近い、つまりオーブが狭い(タイトな)アスペクトほど、その性質は強く、はっきりと表に出ます。
たとえば、誤差1度の太陽と火星のスクエアは、とても鮮明に働きます。反対に、誤差7度ぎりぎりのスクエアは、同じスクエアでも、もっと控えめでぼんやりした効き方になります。
読み方のコツ
オーブがわかると、ホロスコープの「どこから読むか」の優先順位がつけられます。
タイトなアスペクトは、そのチャートの目立つ特徴です。誤差が1〜2度におさまっているアスペクトがあれば、それはその人の性格や人生のテーマに、強く色濃くあらわれているサインだと考えられます。ですから、まずそこから先に読むのがおすすめです。
反対に、オーブが広く、きっかりの角度から大きく離れているアスペクトは、影響が薄まります。あるにはあるけれど控えめ、という程度に受け止めて、読みのなかでの比重を軽くしておくとよいでしょう。
それぞれのアスペクトが具体的に何を意味するのかは、本事典のアスペクトの各項目をご覧ください。そして、あなた自身のチャートでどのアスペクトがどれくらいのオーブで成立しているかは、「無料のホロスコープ作成」で実際に計算して確かめられます。
なお、オーブに「唯一の正解」はありません。ここで挙げた数値は本サイトの基準であり、占星術の流派や占星術家によって、採用するオーブの幅は少しずつ違います。広めにとる立場もあれば、狭く厳密にとる立場もあります。大切なのは数字そのものよりも、「きっかりに近いほど強く効く」という考え方のほうです。その目で自分のチャートをながめてみてください。