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アケルナル(恒星)
Achernar・「川の果て」を意味する南天の一等星
所属星座
エリダヌス座(α星)
視等級
約0.40〜0.46(青白色・B3 Vpe)
黄道上の位置(トロピカル・目安)
J2000基準で魚座 約15度19分(2050年で約16度01分)
伝統的な性質
木星的(プトレマイオス/ロブソン)
この記事の内容: 天文と神話占星術での意味チャートでの読み方関連する星・用語
天文と神話
アケルナルはエリダヌス座のα星で、全天で9番目に明るい一等星です。視等級はおよそ0.40〜0.46、スペクトル型はB3 Vpeの高温な青白い星で、地球からの距離はおよそ140光年前後とされています。この星のいちばん際立った特徴は自転の速さです。視線方向に投影された自転速度でおよそ秒速250キロメートル、1回転にかかる時間はおよそ37時間とする値が示されており、その遠心力で赤道方向にふくらんで、赤道直径が極直径より35パーセントほど大きい扁平な回転楕円体になっています。名はアラビア語のアーヒル・アンナフル(ākhir an-nahr)に由来し、「川の果て」を意味します。星座絵のエリダヌスは、オリオンの足もとから南へ長く流れ下る川で、アケルナルはその最下流の端に置かれた星です。エリダヌス座は、太陽神ヘリオスの子パエトンが父の日輪の車を御しきれずに天と地を焼き、ゼウスの雷に打たれて墜ちた川として語り継がれてきました。赤緯はマイナス57度あまりと深い南天にあり、北緯33度より北では地平線上に昇らないため、日本本土からはほぼ見ることのできない星です。
占星術での意味
プトレマイオスは『テトラビブロス』の恒星の性質の記述で、エリダヌス座の明るい星々を土星の性質になぞらえ、川の末端にある明るい星だけは木星と同じ性質を持つと伝えました。この末端の星は、近代の恒星占星術ではアケルナルに当てられています。ただしプトレマイオスの時代のアレクサンドリアからはα星は地平線の下にあり、彼が指したのはθ星アカマルだったとする見方が有力です。この記述を受け継いだヴィヴィアン・ロブソンは『The Fixed Stars and Constellations in Astrology』(1923)で、アケルナルを木星的な星として紹介し、公職での成功、寛大さ、信仰や哲学への傾きといったテーマと結びつけて記しています。名の由来である「川の果て」から、長い流れがようやく海に届くような、道のりの終わりや到達という象徴で語られることもあります。いずれも吉凶を断じるものではなく、恒星(フィクストスター)の伝統一般と同じく「〜とされる」という距離感で受け取るのが穏当です。
チャートでの読み方
恒星を出生図で読むときは、合(コンジャンクション)を中心に、1〜2度以内という狭いオーブで見るのが伝統的な作法です。太陽・月といった光度天体や、アセンダント・MCなどのアングルに狭く重なるかどうかを確かめます。歳差により恒星の黄経はおよそ72年で1度進むため、文献の度数はかならず基準年とあわせて扱ってください。アケルナルのトロピカル黄経は、2000年基準で魚座15度19分前後、2050年で魚座16度1分前後という値が公表されており、2020年代なかばはその間のおよそ魚座15度40分あたりにあたります。なお、星が地平線上に昇る時刻や沈む時刻を手がかりにする読み方もあり、その場合はこの星が出生地で昇らない緯度をどう扱うかという論点が出てきます。重なりが見られても、それは象徴を読み解く手がかりであって、結果を決めるものではありません。
関連する星・用語
アケルナルは南天の深いところにある星という点で、りゅうこつ座α星のカノープスと対にして眺めると位置づけがつかみやすくなります。カノープスは日本からも南の低空にかろうじて姿を見せますが、アケルナルは本土からは実質的に見ることができません。黄道上の位置では、魚座の前半にある四王星のフォーマルハウトと同じ魚座の領域に入り、水にまつわる星座が集まる天域という共通点もあります。ただしアケルナルは四王星にもベヘニアン恒星にも含まれず、明るさのわりに西洋占星術の文献での記述が少ない星です。恒星を読むときの前提や、星ごとの意味の広がりについては、コラム恒星(フィクストスター)とはもあわせてご覧ください。
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関連する用語・コラム
恒星(フィクストスター)とは ロイヤルスター(四王星)とは ベヘニアン恒星とは 恒星を読む(コラム)
参考文献:英語版Wikipedia『Achernar』(エリダヌス座α星/視等級 0.40〜0.46/スペクトル型 B3 Vpe/距離 139±3光年/自転速度 約250km/s/赤道直径が極直径より約35%大きい/名の由来はアラビア語 ākhir an-nahr「川の果て」/北緯33度より北では地平線上に昇らない)https://en.wikipedia.org/wiki/Achernar / Star Facts『Achernar (Alpha Eridani)』(赤緯 マイナス57度14分/全天9番目に明るい星/自転周期 約37.25時間/北緯33度以北では見えない)https://www.star-facts.com/achernar/ / 英語版Wikipedia『Eridanus (constellation)』(エリダヌス座とパエトンの神話/アケルナルが川の南端を示す)https://en.wikipedia.org/wiki/Eridanus_(constellation) / Constellations of Words『Achernar』(トロピカル黄経は2000年基準で魚座15度19分/名の由来 Al Ahir al Nahr/プトレマイオスはエリダヌス座の星を土星的とし、末端の明るい星のみ木星的とする)http://www.constellationsofwords.com/stars/Achernar.html / Astrology King『Fixed Star Achernar』(2000年 魚座15度18分/2050年 魚座16度01分/ロブソンの引用「gives success in public office, beneficence, and religion」)https://astrologyking.com/achernar-star/ / Vivian E. Robson『The Fixed Stars and Constellations in Astrology』(1923) Achernar の項:木星的性質、公職での成功・寛大さ・信仰に関する記述
監修:編集部(占星術担当)最終更新 2026-09-05
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