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赤緯とパラレル
天の赤道を基準にした赤緯で、黄経には現れない天体の結びつきを読む
分類
読み解きの技法
要点
縦の座標で結びつきを見る
この記事の内容: とは読み解きのポイントチャートでの見方
赤緯とパラレルとは
赤緯(デクリネーション)は、天体が天の赤道からどれだけ南北に離れているかを示す角度で、サインやアスペクトを測る黄経とはまったく別の物差しです。この縦の座標がほぼそろった二天体の関係を、同じ側(ともに北、またはともに南)ならパラレル、反対側ならコントラパラレルと呼びます。座標そのもののしくみは赤緯(デクリネーション)天の赤道にまとめてあるので、このページはチャートを実際に読むときの段取りに絞ります。この技法が答えるのは、「黄経のアスペクト一覧には出てこない結びつきが、このチャートに隠れていないか」という問いです。ホロスコープの円は横方向の位置しか描かないため、赤緯の情報は数値の表を別に開かないと見えません。逆にいえば、その表を一度並べるだけで、見慣れたチャートに新しい線が加わることがあります。
読み解きのポイント
順序としては、まず黄経のアスペクトをひととおり読み終えてから、赤緯を重ねます。赤緯は主役を交代させるための道具ではなく、すでに描いた図に別の光を当てるための道具として扱うのが穏当とされます。読み方の骨格は単純で、パラレルは合(コンジャンクション)に準じて二天体の力を強め合う関係、コントラパラレルは衝(オポジション)に準じて引っぱり合う関係として読まれます。許容差は1度ほど以内にとるのが慣習で、十数分以内とさらに厳しくとる占星術家もいます。強弱の見方で手がかりになるのは、黄経との関係です。黄経では何の角度も結んでいない二天体が赤緯でそろっていれば、表からは見えにくい協力や緊張が背後にある、と読まれることがあります。反対に、黄経ですでに合や衝を結んでいる二天体が赤緯でもそろっていれば、その結びつきはいっそう強められて働く、と解釈されます。まずは太陽・月・アセンダントなど、その人の中心に近い感受点がからむ組から拾っていくと、情報が散らかりません。なお、赤緯が太陽の届く範囲(およそ23度26分)を超えた状態はアウト・オブ・バウンズという別の見方で、手順はアウト・オブ・バウンズのページにまとめています。
チャートでの見方
実際の段取りはこうです。最初に、使っているソフトで赤緯(declination)の一覧を表示させます。標準では出ない設定になっていることが多いので、追加の表を開くか、表示項目に赤緯を加えてください。次に、出てきた値を北(プラス)と南(マイナス)に分けて書き写します。ここで符号を取り違えると、パラレルとコントラパラレルが入れ替わってしまうので、いちばん注意したいところです。書き写したら、数値が1度以内に近づいている組を探します。符号が同じならパラレル、違えばコントラパラレルです。見つかった組は、黄経のアスペクト一覧と突き合わせて、すでに角度を結んでいるのか、それとも赤緯だけの結びつきなのかを確かめます。時期を見るときは、横軸に日付、縦軸に赤緯をとったグラフ(デクリネーショングラフ)が便利です。トランジットの天体が上下しながら、出生図の天体と同じ高さに差しかかる時期が線の交わりとして目に見えます。このグラフに、太陽の上限にあたる黄道傾斜角の線を引いておけば、枠を超える天体も同時に確認できます。自分の配置は無料のホロスコープ作成で出したうえで、赤緯の表を並べて読み合わせてください。
流派による違いと注意点
赤緯の位置づけには幅があります。K.T. ベーラー『Declination: The Other Dimension』のように、赤緯を黄経と対等な「もうひとつの次元」として体系立てて扱う立場がある一方で、あくまで黄経のアスペクトを主役に据え、赤緯は補助の視点として添えるにとどめる立場もあります。どちらを採るかで、同じチャートから拾い上げる結びつきの数が変わります。オーブの幅も同様で、1度以内を目安にする実践が広いものの、より狭くとる考え方もあります。オーブの取り方が流派でどう分かれるかはオーブ設定の流派差にまとめました。実務上の注意も三つあります。ひとつは、月の赤緯は動きが速く、生まれた日のうちでも値が変わるため、出生時刻があいまいなチャートでは月がらみのパラレルを強く読まないほうがよいこと。もうひとつは、赤緯を表示しないソフトや、パラレルをアスペクト表に含めないソフトが少なくないため、見つからないのではなく表示されていないだけ、という場合があること。最後に、赤緯がそろうことと枠を超えることは別の現象なので、パラレルとアウト・オブ・バウンズを混同しないことです。
この技法を自分に活かす
赤緯は、自分のチャートを一度読み終えたあとに開いてみる引き出しとして向いています。黄経では離れていて縁がないと思っていた二つの天体が、赤緯では同じ高さに並んでいた。そういう発見があると、それまで別々に見ていたテーマが一本の線でつながって見えることがあります。とくに、アスペクトの少ないチャートで手がかりが乏しいと感じるときに、拾える情報が一段増えます。まずは太陽と月、それに個人天体だけで表を作り、1度以内の組があるかどうかを確かめるところから始めれば十分です。赤緯は出来事を言い当てるための物差しではなく、象徴を読むための第二の視点として添えるもの。全部を追う必要はないので、気になった一組を長く眺めるくらいの距離感で使ってみてください。
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参考文献:K.T. ベーラー『Declination: The Other Dimension』(1994) / L. ウェスティン『Beyond the Solstice by Declination』 / 本事典 用語集「赤緯(デクリネーション)」「パラレル」「コントラパラレル」「黄道傾斜角」「アウト・オブ・バウンズ」
監修:編集部(占星術担当)最終更新 2026-09-05
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