この時期に高まるエネルギー
進行の水星とMCの角度は、社会での自分の役回りを、どんな言葉で担うのかを考え直したくなる巡りと読まれます。
生まれてからの1日を人生の1年とみなす技法が二次進行で、進行の水星は1年に最大約2°、遅い年はほとんど動きません。出生図のMCとのあいだで見るのは、重なる合から真向かいのオポジションまで、間に45°・90°・135°をはさむ五つの角度です。オーブ1°前後で見ると、一つの角度は1〜2年ほど続きます。
MCは、社会的立場、仕事の看板、到達点を示す点で、向かいにある対向点がIC(家・ルーツ)です。MCも出生時刻から割り出す点なので、時期の読みの確かさは、時刻の確かさしだいです。時刻が曖昧な場合は、読んだ時期に幅を持たせて受け止めるのが現実的です。
水星がMCに届くと、仕事の肩書きや評判に、考え方と言葉が深く関わってきます。何をしている人なのかを、短い言葉で説明する場面が増え、自分の仕事を人に伝わる形へ磨き直したくなります。専門性を言葉にする、実績をまとめる、役職にふさわしい話し方を身につける、といった動きです。
生まれてすぐに水星が逆行へ転じる日があれば、その日数に当たる年齢で、進行の水星も逆行に入ります。留の近くでは何年も同じ度数にとどまり、MCへの角度に2〜3回触れる場合があります。同じ仕事上の課題へ、少しずつ形を変えて戻ってくる流れです。何歳で起きるかは人によって異なります。
起こりやすい出来事・テーマ
職場では、部署の方針を説明する、上の人の考えを現場に伝えるなど、組織の言葉を代わりに語る役が回ってきやすくなります。自分の担当だけでなく、チーム全体の仕事をどう言い表すかを考える場面が増えます。
家族や仕事の外の友人に、自分の仕事を説明する機会も出ます。子どもに「どんな仕事をしているの」と聞かれる、久しぶりに会った友人に近況を話す、といった場面で、専門用語を使わずに言い表そうとするうちに、自分が社会で担っている役回りがはっきりしてきます。
1〜2年という長さがあるので、異動や昇格、転職の準備のような、時間のかかる移り変わりと重なることもあります。目指す立場が、行動より先に言葉の上で固まっていく流れです。
角度ごとの違いもあります。合のころは、話したことがそのまま仕事上の評価として受け取られやすく、何気ない提案が採用されることもあります。スクエアでは、言いたいことと、立場上言わなければならないことの食い違いに疲れやすくなります。真向かいの180°では、家とルーツを示す側に水星が来るので、家族の事情や住まいの話が、仕事の判断に口をはさむように入ってきます。45°と135°は、報告の時機や言い回しを少し直す程度の動きです。
仕事の言葉が増える分、発言の責任も重くなります。軽い気持ちで言った一言が、評判に影響する場面もあるので、公の場での表現には少し慎重さがあってよいでしょう。
反対に、仕事の看板が重く感じられ、肩書きと実際の自分の考えとのずれが気になる場合もあります。役割にふさわしい言葉遣いと本音の間で、バランスを探る時期になります。
このエネルギーの活かし方
仕事の場で話す前に、その話が誰の判断に使われるのかを考えておくと、言葉の選び方が定まります。上司向けなら結論を先に、現場向けなら手順を先に、というように、相手の立場で順番を変えるだけで伝わり方が変わります。
自分の仕事を、子どもにも分かる言葉で説明する練習をしてみてください。専門用語を外しても伝わる部分が、いまの自分の役回りの芯です。家族や友人の素朴な質問は、社内では当たり前になっていた強みを見直すきっかけになります。
職場でよく使う言い回しを、相手が受け取りやすい表現に言い換えた「言い換え帳」を作っておくのも役立ちます。上の人の方針を現場に伝える役が回ってきたとき、そのまま使えます。評判が気になったら、自分の言葉と実際の行動が合っているかを確かめます。言ったことを行動で裏づけていけば、言葉が看板として信頼されます。
公の場での発言は、事前に要点を三つほどに絞って準備すると落ち着いて話せます。長く話そうとせず、短く的確に伝えるほうが評価されやすい時期です。
家庭や実家との話題が仕事と重なる場合は、順番をつけて向き合ってください。仕事の予定を伝える日、家族の話を聞く日というように、時間を分ければ、どちらの言葉も大切に扱えます。