この時期に高まるエネルギー
進行の水星とアセンダントの角度は、話し方や第一印象に、新しい表情を加えやすい巡りとされます。
二次進行は、出生後の1日を人生の1年に置き換えて読む技法です。進行の水星は1年に最大約2°で、遅い年はほとんど動きません。出生図のアセンダント(ASC)に、合(0°)、セミスクエア(45°)、スクエア(90°)、セスキコードレート(135°)、オポジション(180°)のどれかで触れる時期を扱い、オーブを1°前後に取ると、一つの角度は1〜2年ほどです。
ASCは、人に対する出方、体、第一印象を示す点で、向かいにある対向点がDSC(1対1の相手)です。ASCの位置は出生時刻から割り出すため、時刻が正確であるほど、読める時期も正確になります。時刻が確かでない場合は、読んだ時期が前後にずれることもあるので、目安として受け取ってください。
動いてきた水星がASCに届くと、考え方や話し方が、人から見える自分の表情に出てきます。以前より話しかけやすくなった、言葉に迷いがなくなった、逆に、第一印象が硬くなったと言われた、といった変化です。内側で考えていることが、外見や声の調子に映りやすい時期といえます。
出生後すぐに水星が逆行に転じる日があれば、その日数に当たる年齢で、進行の水星も逆行に入ります。留の近くでは何年も同じ度数にとどまり、ASCへの角度に2〜3回触れることもありますが、何歳で起きるかは人によって異なります。
起こりやすい出来事・テーマ
人に会う場面での口数が変わりやすくなります。これまで聞き役だった人が自分から話題を出すようになる、逆によくしゃべっていた人が言葉を選んで話すようになるなど、本人より周りが先に変化に気づくことがあります。
話している自分の姿を、外から見直す機会も出ます。会議の録画や家族が撮った動画に映る自分の身ぶりに驚く、うなずき方や手の動かし方が気になって直してみる、といった形です。面接や発表、司会のように、話す姿そのものが評価される場面で、力を出しやすくなります。
声やことばを仕事にしている人や、人前で話す機会が多い人にとっては、持ち味が磨かれる時期です。話の最初で聞き手を引きつける工夫、間の取り方、うなずきの返し方など、話し方の細部に意識が向きます。
合の時期には、頭の中の考えが表情や身ぶりにすぐ表れ、隠しごとのしにくい1〜2年になります。スクエアのときは、こう見られたいという姿と、実際に口から出る言葉が噛み合わず、話したあとで落ち込むことが増えやすくなります。向かい合う180°では、相手役を示す側に水星が来るので、パートナーや取引相手との一対一のやり取りが、自分の話しぶりを映し出す場として働きます。45°と135°は、相手の名前を言い間違えるような、その場で笑って済む程度の出来事にとどまります。
体の面では、喉や声、肩や首まわりに疲れが出やすい人もいます。しゃべりすぎた日や、人に会う予定が詰まった日は、早めに休む時間を確保しておくと安心です。
初対面の人から意見を求められるなど、発言を頼りにされる場面も増えます。期待に応えようとして力みやすいので、完璧を目指さず、素直な言葉で答えるくらいがちょうどよい時期です。
このエネルギーの活かし方
自分がどう見られているかを、信頼できる人に一度尋ねてみてください。話し方や第一印象について、率直な感想を一つか二つ聞くだけで、自己イメージとのずれが見えて、整え方が決まります。
人と話す前に、今日いちばん伝えたいことを一つだけ決めておくと、話がまとまって見えます。全部を話そうとしないほうが、かえって印象に残ります。
声の調子も見直しどころです。電話や会議での自分の声を一度録音して聞くと、話す速さや語尾の癖が分かり、整える箇所がはっきりします。
相手の言葉が気になる場面では、それが相手の意見というより、自分の中にもある考えの映しではないか、と一度考えてみてください。向かいのDSCに触れる角度は、相手を通して自分の話し方を見直す入口にもなります。
話し方の見直しは、一度で完成させなくて構いません。人前で話した日に、うまくいった言い回しを一つだけ書き留めておく、といった小さな振り返りを重ねると、印象は少しずつ、自分の望む方向へ育っていきます。