この時期に高まるエネルギー
ネイタルの月に進行の金星が寄り添う間、心が落ち着く条件は「好き」という物差しで選び直されていきます。
二次進行では、生まれてからの1日を人生の1年として扱います。進行の金星は1年に最大約1.2°しか動かないため、ネイタルの月との一つの角度は2年前後続き、季節がひと回り、ふた回りするうちに、暮らしの小さな習慣が定まっていきます。角度は合、セミスクエア(45°)、スクエア(90°)、セスキコードレート(135°)、オポジション(180°)の五つで、はっきり出るのは合とスクエア、オポジションです。
月は感情の反応と安心、暮らしの習慣を、金星は好みと美意識、お金の感覚を受け持ちます。動いてくるのは金星で、月は出生図に固定されたまま、その歩みを受けとめます。好きなものが少しずつ暮らしに入り込み、気分の土台が、我慢ではなく心地よさで支えられる方向へ育ちやすくなります。
角度による違いもあります。合では、楽しみと安心が同じ方向を向き、満たされた感覚が素直に味わえます。スクエアの頃は、気分のよい日とそうでない日の差が大きくなり、楽しみにしていた予定を当日にやめたくなることがあります。オポジションでは、身近な人の求める居心地と自分の基準が違うことが、はっきり見えてきます。45°と135°は、季節の変わり目に気分が沈みやすい、といった淡い揺れにとどまります。
起こりやすい出来事・テーマ
季節の手仕事に惹かれる人がいます。旬の果物で保存食を作る、年中行事の飾りを出す、衣替えの日を楽しみにするなど、季節を暮らしに迎え入れる作業が、気持ちを整える時間になっていきます。手を動かしているあいだは考えごとが静まり、終わったあとに気分が軽くなっていることに気づく人もいます。
家の中の音や香りにも気が向きます。夕方に好きな音楽を小さく流す、玄関に気に入った香りを置く、といった、目には見えない心地よさを足したくなる流れです。
古くからの友人と再会して、気を張らずにいられる相手のありがたさを思い出す場面も出ます。長い説明がいらない会話に、思った以上にほっとする人もいます。反対に、気を遣い続ける集まりからは、自然と足が遠のくことがあります。
映画や歌で涙もろくなる人も目立ちます。感情が素直に出やすくなるぶん、ため込んでいた気持ちが、思わぬ場面で流れ出すことがあります。
休日の過ごし方も変わりやすくなります。予定を詰めて出かけるより、家でゆっくりする日を心待ちにするようになり、何もしない午後に満足できる自分に驚く人もいます。外の刺激より、内側の静けさに楽しみを見つける時期です。
オポジションの頃は、にぎやかな食卓を好む相手と、静かな夜を好む自分、というように、安心の形の違いが話題になります。どちらが正しいかではなく、時間や場所で分ける工夫が求められます。
お金の面では、高いものより、毎日使う小さな品に気持ちが向きます。手に合うカップ、肌に合う石けんなど、日々触れるものを替えるだけで、暮らしの手ざわりが変わったと感じやすくなります。
このエネルギーの活かし方
安心できる手ざわりを一つずつ暮らしに足していくと、気持ちの波が穏やかになりやすくなります。
季節ごとに、楽しみを一つだけ決めてみてください。春は窓辺に新しい鉢を置く、夏は冷たいお茶を仕込む、といった程度で十分です。2年前後かけて積み重なると、自分の暮らしの暦ができあがります。
気分が沈んだ日のために、聴くと落ち着く曲を一つ決めておくのも助けになります。戻り方が決まっていると、揺れた日を長引かせずに済みます。季節の変わり目に気分が落ちやすいと分かったら、その頃だけは予定を少なめにして、家で過ごす時間を多めに取っておくと楽になります。
身近な人と居心地の基準が違うときは、曜日や部屋で分けて、両方を叶える形を相談します。気を張らずに会える友人には、短い連絡からでも会う約束をつないでおくと、心の休み場所が増えます。
小さな心地よさを自分で選べるようになると、誰かに満たしてもらうのを待つ時間が減っていきます。