この時期に高まるエネルギー
MCに向かって進行の金星が歩み寄る2年前後は、仕事の選び方に「好き」という物差しが加わりやすいと読まれます。
前提になるのは、出生後の1日を人生の1年に当てはめる二次進行の考え方です。進行の金星は1年に最大約1.2°の速さで進み、ネイタルのMCとの一つの角度は2年前後続きます。MCは出生時刻で位置が決まる点なので、時刻がずれていると、角度が結ばれる時期もそのままずれます。合とスクエア、オポジションは仕事の向きにはっきり影響し、45°と135°は職場での小さな調整として表れます。
社会での立場や仕事の看板、目指す到達点を示すのがMCで、その向かいのICは家とルーツを示します。そこへ、好みと美意識、人に好かれ方、お金の感覚を担う金星が近づいてきます。収入や肩書きだけで仕事を測っていた人も、やっていて気持ちがよいか、自分の好きなものと結びついているか、という問いを持ち始めます。動きがゆっくりなため、方向転換も急ではなく、気づけば周りの見る目が変わっていた、という進み方になります。
合の頃は、好きなことと仕事の看板が重なり、迷いなく働けます。スクエアの頃は、好きな仕事と生活のための仕事のあいだで、時間と気持ちの配分に揺れやすくなります。オポジションでは、金星がMCの向かいのICにも重なるため、家で好きなことを始めて、それが仕事の看板へ育っていく、という流れが生まれやすくなります。
起こりやすい出来事・テーマ
仕事の方向を「好き」に寄せる人がいます。収入は同じでも、扱う商品やサービスに愛着の持てる職場へ移る、好きな分野の担当に手を挙げる、といった形です。
後輩や部下への接し方も変わりやすくなります。厳しく指摘するより、よい点を見つけて伝える指導のほうが人が伸びると気づき、職場の空気がやわらいでいきます。
評判は、目立った成果より、人づての紹介として遅れて届くことがあります。「あの人に頼むと気持ちよく進む」という口コミが、思いがけない依頼につながる場面です。
毎日使う道具にこだわる人もいます。ペンや鞄、机の上の小物を気に入ったものに替えると、同じ作業でも気分が違うと感じられ、仕事への向き合い方まで明るくなります。
家で好きなことを小さく始める人もいます。週末に作ったものを知人に分ける、自宅で教室を開いてみる、といった試みが、のちに仕事の看板の一つになっていく、という流れです。家族がその最初の応援者になることも少なくありません。
家計の現実と、好きな仕事の比重を増やしたい気持ちの釣り合いに悩むのは、スクエアの頃です。45°と135°では、職場の服装の決まりや、雰囲気の合わなさといった、小さな違和感が気になりやすくなります。
このエネルギーの活かし方
週末や空いた時間に、好きなことを小さな試みとして形にしてみると、2年前後のうちに仕事の看板の候補が見えてきます。
最初から大きく始める必要はありません。知人に頼まれた範囲で引き受ける、作品を数点だけ並べてみる、といった規模で反応を確かめると、続けたいかどうかが自分で分かります。
仕事を選ぶ基準を、収入、やりがい、好きかどうか、の三つに分けて書き出してみるのも助けになります。どれを優先したいかが見えると、スクエアの揺れに振り回されにくくなります。生活のための仕事も、好きな仕事を支える土台だと捉え直すと、どちらかを手放さなくてもよいと思えてきます。
後輩や部下には、気づいたよい点を、その場で短く伝える習慣を持ってみてください。好かれるための気遣いではなく、相手の伸びる力を引き出す技として身についていきます。
評判が遅れて届く時期なので、すぐに反応がなくても焦らずに続けることが大切です。気持ちよく仕事を終えた日のことを短く記録しておくと、自分に合う働き方の傾向が見えてきます。
家で仕事を始めるなら、作業の場所と時間を決めて、暮らしの場と分けておくと長続きします。
愛着のあることを看板に掲げた仕事は、評判を追いかけなくても、気持ちよく働く姿そのものが人を呼び寄せるようになっていきます。