この時期に高まるエネルギー
進行の火星に触れられたネイタルの海王星は、自分のためより誰かのために動くときに力が湧く状態をつくります。
出生後の1日を人生の1年に置き換える二次進行で、火星は1年に最大約0.8°しか進みません。ネイタルの海王星との一つの角度は、1°前後の幅で見て3〜4年ほど続くこともあり、薄い霧のなかを長く歩くような感覚が、暮らしの底に流れます。0°、45°、90°、135°、180°の五つの角度のうち、合とスクエア、オポジションは意欲の向きに強く響き、45°と135°はなんとなく気力が上がらない程度の淡さで表れます。
海王星は感受性と理想、境界のあいまいさを表します。同じ世代の多くが近い位置に持つので、個人の色合いが出るのは、動いてきた火星が触れる時期です。火星は意欲を一方向へまとめる働きを持つため、あいまいな海王星に触れると、自分の欲のためには力が出にくい一方、誰かの願いや理想のためなら驚くほど粘れる、という出方になりやすくなります。
意欲と理想が溶け合う合では、何かに身を捧げたい気持ちが強まります。スクエアの頃は、努力しているのに手応えが薄く、空回りしているように感じやすくなります。オポジションでは、誰かの頼みや期待に引っ張られ、自分の意志との区別がつきにくくなります。
起こりやすい出来事・テーマ
裏方の役を引き受ける人が目立ちます。子どもの行事の準備、地域の祭りの設営、仲間の発表会の受付など、表には出ない仕事に黙々と力を注ぎ、それが不思議と苦にならない、という流れです。
仕事の面でも、成果が数字に表れにくい仕事に向いた時期になります。人の相談に乗る、困っている同僚を手伝う、場の空気を整えるといった働きが、周りの支えになっていきます。一方で、自分の担当の締め切りや数字が後回しになりやすい点には気をつけたいところです。
勝負ごとでは、闘争心が出にくくなる人もいます。試合や競争の場で相手に勝ちを譲ってしまう、強く主張すべき場面で引いてしまう、といった形です。チームのためなら力が出るのに、自分一人のためには踏ん張りが利かない、という違いに気づくこともあります。
体で想像を表す活動に惹かれる流れも出ます。芝居の稽古に参加する、踊りを習うなど、言葉にならない思いを体の動きに乗せる時間が、ぼんやりした意欲に形を与えてくれます。人前に立つのが苦手だった人が、役を通してなら声を出せると気づくこともあります。
朝の立ち上がりが遅くなる人もいます。目覚めてもしばらく体が重く、動き出すまでに時間がかかる日が続くと、怠けているようで自分を責めたくなりますが、エネルギーの水位が揺れやすい時期の表れとして受け止めるほうが合っています。45°と135°の頃は、予定を詰めた翌日に疲れが残るなど、気力の貯金が減りやすい日が続きます。
このエネルギーの活かし方
裏方として注いだ力を記録に残していくと、見えにくい成果が自分の自信として積み重なっていきます。
手伝った行事や引き受けた役を、日付と内容だけでも手帳に書いておいてください。数か月分を見返すと、自分がどれだけ人の役に立ってきたかが目に見えて、空回りの感覚が和らぎます。
頼まれごとを引き受けるときは、いつまで手伝うかの終わりの日を、最初に決めて伝えます。区切りがあると、善意が際限なく広がって自分の時間がなくなる、という流れを防げます。
朝の重さには、起きてすぐ行う決まった動きを一つ持つのが効きます。カーテンを開ける、白湯を飲む、体を軽く伸ばすなど、考えずにできる順番を決めておくと、立ち上がりが楽になります。気力の水位が低い日は、大きな課題に手をつけず、人の役に立つ小さな用事を一つだけ片づけると、その手応えが次の日の呼び水になります。
自分のための目標を立てるのが難しいときは、その目標が誰の喜びにつながるかを書き添えてみてください。誰かの顔が浮かぶと、霧のなかでも足が前に出ます。
人のために動いた数年は、自分が何のためなら力を出せるのかを、はっきり教えてくれる時間として残ります。