水星は太陽から最大約28°までしか離れないので、出生図の太陽と水星がスクエア(90°)になることはありません。
水星の軌道は地球より内側にあり、地球から見える水星は、いつも太陽のそばにいます。太陽からの距離が最大でも約28°なので、出生図の水星は、太陽と同じサインにいるか、隣のサインにいるかのどちらかです。90°はその3倍を超える距離で、水星がそこまで離れることはありません。
水星は、太陽の前を行く時期と後ろを行く時期を交互にくり返します。それでも太陽から離れる幅は、どちらの側でも約28°で頭打ちになります。出生図に写っているのは、その往復のある一瞬の位置です。
ホロスコープの計算結果にスクエアが出ているように見えるときは、水星ではなくASCなど別の点との角度を見ているのかもしれません。生年月日の入力違いも考えられるので、入力した日付を落ち着いて確認してみてください。
距離の制約が働くのは、一人の出生図の中だけです。二人のチャートを重ねるシナストリーでは、あなたの太陽と相手の水星、あるいはその逆の組み合わせで、スクエアがふつうに成立します。自己の中心と、考え方や話し方が、二人のあいだで刺激し合う関係として読まれます。
シナストリー 太陽 スクエア 水星で詳しく扱っています。
トランジットも、いまの空にある天体と出生図の天体との関係なので、90°が成立します。太陽は約1年で黄道を一周するため、トランジットの太陽は毎年、出生図の水星に90°をつくります。
トランジットの太陽がネイタルの水星にスクエアと、
トランジットの水星がネイタルの太陽にスクエアで、それぞれ読み方を紹介しています。
シナストリーとトランジットに共通しているのは、片方の天体が別のチャートや別の時点に属していることです。同じ出生図の中では動けない距離も、持ち主や時点が違えば自由に取れます。スクエアを読みたい場合は、この二つの場面に移して考えると筋が通ります。
出生図では、まず合になっているかどうかを確かめます。太陽と水星がほぼ重なっていれば合で、二つの働きが一体になって表れます。合から外れていても、離れは最大で約28°です。その場合は、同じサインか隣のサインか、水星がどちらのサインにいるかを手がかりにします。
具体的には、出生図の表で太陽と水星の度数の差を数えてみてください。サインが一つずれるごとに30°を足して数えます。差がごく小さければ合、そうでなくても約28°以内に収まっているはずです。それを超える数字が出たら、読み違いか入力の違いを疑ってかまいません。
同じサインの中で重なっている場合と、隣のサインにはみ出している場合とでは、水星の表れ方が違うと考えます。この違いは、角度ではなく距離と位置で見分けます。
合については
太陽 合 水星にまとめています。90°のように大きな角度が生む緊張を読みたいときは、シナストリーかトランジットで見るのが適しています。出生図の太陽と水星は、緊張や葛藤の形ではなく、近さの形で読むことになります。