この時期に高まるエネルギー
トランジット金星がネイタルのMC(ミッドヘヴン)にセスキコードレート(135°)を結ぶ時期は、仕事の看板や職場での立ち位置が、外からの用件や相手の事情によって、小さく組み替えられやすい局面とされます。MCは肩書きや評判、公の場での姿をあらわし、金星は好感や人当たり、美意識、価値観をあらわします。135°は、スクエアのように正面から衝突する角度ではなく、予定や進め方に横から手が入る形で現れやすく、自分から動くというより、外の流れに合わせて見せ方を整え直す場面が増えると読まれます。主導権が相手側にあるため、好意的な依頼であっても、受け取る側には「自分の予定が押される」という小さな圧が残ります。
金星がMCに135°を作るのは、1周のうちに2回、年に2回前後で、1回あたり1〜数日です。まれに逆行がちょうどこの付近で起きる年は、同じ度数に前後して触れるため、数週間のあいだ、似た性質の用件が断続的に顔を出すこともあります。作用は短く穏やかで、通り過ぎてから「そういえばあの週は、予定が何度か動いた」と思い出す程度のことも少なくありません。
MCは出生時刻と出生地から計算する点なので、数分の誤差で度数がずれ、金星が135°に達する日も前後します。時刻が確かでない場合は、はっきりした日付を追いかけず、数日の幅で見ておくのが無難です。
起こりやすい出来事・テーマ
目立ちやすいのは、取引先や上司の都合による急な変更です。打ち合わせの日程が前倒しになる、顧客の要望が途中で変わり、提案の見せ方を作り直すことになる、急な会食や式典、イベントへの出席を頼まれる、広報やインタビューなど人前に出る仕事が舞い込む、といった場面です。自分の計画とは別の軸から、仕事の看板にかかわる用件が入ってきます。たとえば、デザイナーであれば、納品間近に先方の担当者が替わって好みが変わり、配色や構成の見直しを求められる、といった出来事が起こりえます。
もう一つ、無理や見栄の反動として現れることがあります。直前まで評判を保とうとして、頼まれた仕事を断らずに引き受け続けていた、接待や付き合いの予定を詰め込みすぎた、見た目の体裁に力を入れすぎて中身の準備が追いつかなかった、というような積み重ねが、この時期に納期や体力の面で請求書のように戻ってきます。疲れが表情に出て、周囲から「大丈夫ですか」と声をかけられる人もいます。
職場の配置や担当の細かな見直しが、この角度で話題に上がることもあります。大きな異動というより、窓口役が変わる、担当する顧客が一件増える、会議の司会を任される、といった小さな役割の追加です。看板の一部を差し替えるような感覚で、のちの立場に少しずつ影響していきます。本人は「頼まれたから引き受けただけ」と考えていても、周囲はその役割を見て、次の依頼や評価の目安にしていく傾向があります。
このエネルギーの活かし方
外から来る用件が続く時期は、自分の稼働の見通しを、上司や取引先へ先に伝えておくのが役に立ちます。「今週はこの日とこの日が埋まっています」「この案件は来週半ばまでにお見せできます」と、先に枠を示しておけば、急な変更が入ったときも、お互いに調整しやすくなります。金星の持ち味である穏やかな人当たりを、予定を守るための伝え方に使うイメージです。
人前に出る機会が舞い込んだ場合は、見せ方よりも先に、何を一つ伝えたいのかを決めておくと、準備が散らかりません。登壇、会食、インタビューのどれでも、服装や資料の体裁は整えやすいぶん、中身の核が曖昧なまま当日を迎えてしまう例が多いためです。体裁を整える作業は、核が決まってから取りかかる順番にすると、時間の無駄が減ります。あわせて、取引先の担当者が好む見せ方や言葉づかいを、過去のやり取りから読み取っておくと、急な修正にも落ち着いて対応できます。
評判を守るために何でも引き受ける姿勢は、この時期にいちばん疲れを呼びやすい癖です。引き受ける数に上限を決め、それを超える依頼には「今期は難しいのですが、来月であれば」と代案を添えて断る形にすると、好感を保ったまま負担を抑えられます。接待や会食が続いた週は、翌週の予定に静かな時間を先に入れておき、疲れをため込まないように調整しておくのもよい方法です。