ナイボッドの度数(測定法)とは
ナイボッドの度数は、プライマリーディレクション(や象徴方向法)で「人生の1年」をどれだけの角度に対応させるかを決める、代表的な測定法のひとつです。16世紀の天文学者ヴァレンティン・ナイボッド(ナボト)が提案したもので、太陽の1日あたりの平均移動量である約0度59分08秒を、1年ぶんの角度に当てる方式です。古くは古代のプトレマイオスにさかのぼる「1年=きっかり1度」という単純なやり方が知られていましたが、これは便宜上の丸めた値です。ナイボッドはこれを実際の太陽の運行に合わせて少しだけ縮め、空の動きにより近づけました。そのため精度が高いとされ、近世以降の方向法で広く使われてきました。名前の表記は文献によってナイボッド、ナイボット、ナボトなどと揺れますが、いずれも同じ人物を指します。
太陽の平均日運動を「1年」にあてる
ナイボッドの度数のしくみは、とてもシンプルです。太陽は1年かけて空を一周しますが、地球の軌道がわずかにゆがんでいるため、1日に進む量は季節によって少しずつ変わります。そこで、その「1日の平均の移動量」である約0度59分08秒を取り出し、これを人生の1年分の進み(キー)とします。この値は、太陽が天の赤道に沿って1日に進む平均角度として求められたもので、約0.9855度にあたります。チャート上の点を、この角度のぶんだけ少しずつ進めていき、感受点(アングルや天体)に出会う角度から、おおよその時期を割り出す、という考え方です。たとえば、ある方向の角度(弧)が10度あれば、それを0度59分08秒で割っておよそ10.1年後と見積もる、という具合です。1年=1度よりほんのわずかに小さいため、年月を重ねるほど両者の差が積み重なり、高齢になるほど時期の読みに無視できない違いが出てきます。
どの測定法を選ぶかという問題
ナイボッドの度数は、プライマリーディレクションだけでなく、ソーラーアークの計算にも応用されます。ソーラーアークでは、出生時の太陽が実際に進んだぶんをそのまま使う流派もあれば、このナイボッド値を一律のキーとして用いる流派もあり、立場が分かれます。代表的なキーには、ほかにも「1年=1度」とするプトレマイオス式や、出生当日の太陽の実際の運動量を使う方式などがあり、どれを選ぶかで結果が変わります。1年を何度ぶんと数えるかで、出来事の時期は少しずつ前後するため、どの測定法を選ぶかは大切な判断とされます。実際の鑑定では、複数のキーで時期を出して見比べ、ほかの技法とも照らし合わせて読むのが一般的です。これはあくまで時期を推し量る目安であり、特定の出来事を断定するものではありません。用語「プライマリーディレクション」「ソーラーアーク」もあわせてどうぞ。自分のチャートは「無料のホロスコープ作成」から確かめられます。