水星 クインデチレ アセンダントの基本
水星とアセンダントのクインデチレを持つと、話し方や言葉の選び方に、強いこだわりが働き続けやすくなります。
この165°(クインデチレ)は、オポジションより15°狭い位置関係で、ぶつかり合いとも溶け合いとも言い切れない動因を示すとされます。歴史の浅い読み方で、古くからのアスペクトの体系には含まれません。ほかの配置を読んだうえで補助として重ねる、という位置づけです。
水星は考え方、話し方、情報をあらわし、アセンダントは出方、体、第一印象をあらわします。アセンダントへの165°は、ディセンダントへの15°でもあります。ディセンダントは1対1の相手なので、言葉のこだわりは、自分が話す場面と、相手と言葉を交わす場面の両方に及びます。水星は太陽の近くにしかいないため、この形は夕方を中心にした時間帯の生まれに偏りやすくなります。
オーブは、ABA Studioでは2.5°で表示します。1〜2°と狭く取る見方もあります。アセンダントは出生時刻の約4分で約1°動くので、10分ほど時刻がずれると、成り立つかどうかが変わります。時刻の確かな出生データで読むのが前提です。
表れやすい傾向
第一声から、言葉の選び方に気を配ります。初対面の挨拶、電話の出だし、メールの書き出しなど、最初の言葉で相手に与える印象を細かく考え、送る前に何度も読み返す姿が見られます。説明が丁寧で、聞き手に伝わったかを確かめながら話すので、案内役や解説役を任されやすい出方です。
その反面、頭の中で言い回しを練り続け、話し出すのが遅れることもあります。うまく言えなかった一言を、帰り道に何度も思い返す形でも出ます。早口になったり、逆に黙り込んだりと、緊張すると話し方に変化が出やすい点も特徴です。留守番電話に残す伝言を、いったん紙に書いてから吹き込む人もいるでしょう。
二人きりで話す場面では、相手の言い回しの細かな違いに耳が向き、昨日と口調が変わっただけでも理由を考え込む傾向があります。互いの考えを言葉で確かめ合える相手とは、長い時間を話しても疲れません。反対に、あいまいな返事ばかりの相手には、落ち着かなさが募ります。手や指をよく動かして話す、首をかしげて聞くなど、考えが体の動きに出る人もいます。
学びの場では、質問のしかたや発表の言い回しに工夫が出て、教える側に回ると分かりやすいと評価されます。近所づきあいや兄弟姉妹とのやり取りのように、日常の短い会話にも気を配るので、細やかだという印象が育ちます。
活かし方の手がかり
話す前の準備を、短い型にしておくと助けになります。伝えたいことを一行で書き、そこから話し始めるだけで、言い回しを練り続ける時間が減ります。
言葉を整えることを、疲れる作業ではなく持ち味として使える場もあります。文章の校正、案内文づくり、司会、通訳、講座の進行のように、言い方の正確さが信頼になる仕事では、このこだわりが大きな強みになります。
会話の途中では、相手の言葉の意味を一人で推測し続けず、聞き返す習慣をつけます。それはどういう意味でしょうか、と尋ねる一言が、頭の中の堂々巡りを止めてくれます。初対面の挨拶で言葉が出にくい日は、名刺やメモに一言書き添えて渡すなど、書いた言葉に先に出てもらうと、話し出しの緊張がほどけます。