この時期に高まるエネルギー
ネイタル冥王星は、深いところにある欲求、こだわり、手放せないもの、力関係への敏感さをあらわします。そこへ空の太陽が135°で触れるのは年に2回、各2〜3日ほどです。トランジット太陽がネイタル冥王星にセスキコードレートを結ぶ時期は、ふだんは意識の底にある執着や緊張が、外からの出来事を通して表面に顔を出す局面と読み取れます。
冥王星の変化は、本来ゆっくり進む深いものです。太陽は逆行せず、数日で通り過ぎるため、この角度が人生を作り替えることはありません。起こるのは、組織の力関係や人の本音、自分のこだわりの強さが、ふとした場面で見えてしまう、という程度の揺れです。内側で圧力が高まるというより、周囲の事情にあてられて気づく、という順序になりやすいでしょう。短い期間だからこそ、反応の強さそのものが、どこに自分の急所があるかを教えてくれます。
ネイタル冥王星の位置は生まれた年代で大きく異なるため、この角度が巡る季節は人によって違いますが、太陽の135°は毎年2回訪れます。劇的な転換ではなく、年に2回、自分の深い部分を軽く叩かれる機会として捉えると、この数日の意味が見えやすくなります。人に言えない焦りや、認めたくない競争心が、予定の乱れをきっかけにふっと浮かぶ、という程度に受け取るとよいでしょう。
起こりやすい出来事・テーマ
職場や組織では、誰が決定権を持っているのか、誰の意見が通りやすいのかといった力の流れが、急に見えてくる場面があります。会議で結論がすでに決まっていたと気づく、上の人の一言で方針が変わる、担当替えの話が耳に入る、といったことです。自分が何も悪くなくても、立場の違いが外から突きつけられると、胸の奥がざわつきます。取引先との交渉でも、相手が譲れない線を引いてきて、その硬さに驚くことがあります。
人間関係では、これまで流してきた小さな不満や、言わずにいた本音が、相手の言動に反応する形で表に出ることがあります。信頼している相手に隠し事に近い態度を見てしまう、支配的な物言いに強く反発する、逆に自分が相手を思い通りにしたがっていたと気づく、など、関係の中の力のバランスが目につきます。相手の沈黙や言い淀みに過敏になる、という形もあります。
こだわりや習慣の面では、手放せずに持ち続けていたもの、たとえば古い持ち物、続けているだけの習慣、惰性で保っている関係に、ふと疑問がわきやすくなります。古い書類や写真の山を前に、手が止まる、といった静かな場面で表れることもあります。無理を重ねてきた人は、この数日で疲れや緊張がまとめて出ることもあります。数日で過ぎる角度なので、感情の高ぶりのまま関係を断ち切るような判断は急がないほうが無難です。
このエネルギーの活かし方
この時期は、外の出来事に反応するより、反応した自分の内側を観察する日として使うと合います。何に腹が立ったのか、何に怯えたのか、何を守ろうとしたのかを、一度紙に書き出してみてください。冥王星の領域は、言葉にしないまま溜まるほど重くなるため、短い言葉でも外へ出すと軽くなります。書いた内容は誰かに見せる必要はなく、読み返すかどうかも後で決めれば十分です。感情が静まってから読むと、冷静な見立てになります。
手放す練習の機会にもなります。お金の面なら、続けているだけの会員契約や定期購入を見直すのが手頃です。使っていない持ち物を1つ整理する、読んでいない通知を整理する、続ける意味を失った習慣を1つ見直す。大きな断捨離はいりません。小さな手放しを繰り返すと、冥王星のテーマである「深い入れ替え」が、日常の中で穏やかに進みやすくなります。手放したあとの空白に、すぐ別のものを詰め込まずにおくと、入れ替わった感覚を味わいやすくなります。
人との力関係に違和感を覚えたときは、相手を変えようとするより、自分が譲れる範囲と譲れない範囲を言葉にしておくことが助けになります。支配する側にも支配される側にもならず、対等に話せる距離を探る機会です。家族や職場の上下関係の中では、言い返すか黙るかの二択にせず、「いまは結論を出さない」という第三の選択肢も使えます。この数日で出てきた感情は、より大きな冥王星の通過の時期にも、自分の傾向を知る手がかりとして役に立ちます。