トランジット冥王星 セスキコードレート ネイタル冥王星
いまの冥王星が出生時の冥王星にセスキコードレートを取るとき
この時期に高まるエネルギー
トランジット冥王星がネイタル冥王星にセスキコードレート(135°)を結ぶ時期は、生まれたときの冥王星の位置から、黄道上でおよそ8分の3周ぶん進んだ地点に、冥王星が差しかかっている状態です。冥王星は約248年で一周しますが、軌道が楕円で、1つの星座にいる年数が十数年から30年ほどと大きく変わります。そのため、この角度が何歳ごろに訪れるかは世代によって大きく異なり、年齢は断定できません。ほかの角度と比べて、いつ訪れるのか見当のつきにくい角度でもあります。
冥王星は、深いところに根を張る力、手放しにくいもの、終わりと再生、力と無力をめぐる感情をあらわします。そうした力の置きどころを示すネイタル冥王星に、135°という少し開いた角度で外から触れてくるため、強い破壊ではなく、「長年抱えてきたこだわりを、事情に迫られて見直す」という形になりやすいと読み取れます。親族や組織の事情、家の歴史にまつわる用件が、きっかけとして浮上することも多いでしょう。
合やオポジションのような決定的な転換とは違い、作用は穏やかで、押し寄せては引く波のように続きます。逆行をはさんで同じ度数を何度か通るため、2〜3年のあいだ、手放すかどうかの問いが、場面を変えて戻ってくると見られます。自分ひとりの内面の課題というより、家や組織、世代のつながりのなかで、自分の担っている役目を確かめ直す時期として現れやすいようです。
起こりやすい出来事・テーマ
相続や家の整理、親族間の取り決め、先祖の墓や土地の管理など、世代をまたぐ課題が持ち込まれやすい時期です。長く触れずにいた書類や、誰も言い出さなかった家族の話題が、「そろそろ決めなければ」という外からの事情で表に出ます。職場でも、世代交代や組織の再編、後継者への引き継ぎなどで、自分が長く握ってきた役割や権限の扱いが問われる場面があります。長年続けてきた会合や集まりの幹事を、後の世代に渡す話が持ち上がることもあるでしょう。
気持ちの面では、手放すことへの抵抗と、手放して楽になりたい気持ちが、同じ強さで同居しやすくなります。若いころの強い体験や、深く傷ついた出来事の記憶が、ふとしたきっかけで蘇ることもあります。人に対する支配的な態度や、強い執着が自分の中にあると気づいて、驚く人もいるでしょう。身近な人の病気や別れに立ち会う機会が重なると、自分の生き方を静かに振り返る時間が増えます。夢に亡くなった人が出てくる、昔の友人から突然連絡が来る、といった出来事を、ひとつの区切りとして受け取る人もいます。
急いで全部を片づけようとして、関係者との話し合いを飛ばすと、あとでもめごとになりやすいとされます。また、感情が強く揺れる時期に、遺産や権利にかかわる重大な決定をその場で下すのも、後悔につながりがちです。冥王星の領域では、時間をかけること自体が、安全のための手順になります。
このエネルギーの活かし方
取りかかりやすいのは、手放すものと残すものの仕分けを、具体的な物や約束に落とすことです。写真、書類、道具、人との約束など、対象を一つ決めて、時間を区切って向き合うと、気持ちの負担が分散されます。大きな整理を一気にやるより、毎週決まった時間に少しずつ進めるほうが、冥王星のエネルギーと付き合いやすくなります。迷う品は「保留箱」に入れて数か月置き、再び開けたときの気持ちで決める方法も、感情が絡む整理には向いています。
人との関係では、「話し合うべきこと」と「話し合っても動かないこと」を見分けておくと、無駄な消耗が減ります。親族との話は、感情が高ぶっている日を避け、書面や第三者を交えて進めるほうが、あとに遺恨が残りにくくなります。弁護士や税理士、行政の窓口など、専門家の助けを借りることは、この領域では弱さではなく慎重さの表れとされます。
重たい感覚があるときは、一人だけ信頼できる相手を選んで、いま抱えているテーマを話してみてください。解決を求めず、聞いてもらうだけでも、冥王星が動かす深い層の緊張がやわらぎます。あわせて、いまの自分に重すぎる役割や約束を一つだけ手放す選択もあります。多くを変えようとせず、ひとつに絞るほうが、この135°にはよく釣り合います。
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参考文献: Robert Hand, 'Planets in Transit: Life Cycles for Living' (Whitford Press, 1976) / Howard Sasportas, 'The Gods of Change' (Penguin/Arkana, 1989) / Noel Tyl, 'Synthesis & Counseling in Astrology' (Llewellyn, 1994)