この時期に高まるエネルギー
トランジット木星がネイタル火星にセクスタイル(60°)を結ぶ時期は、行動力や闘志に、ほどよい燃料が足される期間です。火星は行動、決断、競争心、怒り、体を動かす力をあらわし、木星は成長、勢い、スケールの拡大をあらわします。セクスタイルは穏やかな角度なので、一気に火がつくというより、「いまなら動ける」という手応えが小さく続く、という形で現れます。苛立ちや怒りも、火種ではなく、動くための合図として使いやすくなります。
12年かけて黄道を一周する木星は、火星に対して、合のおよそ2年後と10年後にセクスタイルを作ります。1回の通過は数週間で、逆行を挟むと同じ度数に最大3回当たり、数か月にわたって、動き出したくなる時期と落ち着く時期が交互に来ます。動き出しやすい時期だと気づいた人にだけ、実際の成果として残る角度です。一度目は掲げた目標に向けて具体的な行動を積みやすく、二度目は次の挑戦に備えて体と気持ちを整えやすい、という違いがあるとされます。
火星の勢いは、方向が定まらないと空回りしやすい性質があります。木星が小さく加わるこの角度は、その方向づけに、少し広い視野を貸してくれるものです。目先の勝ち負けより、「この動きは半年後の自分にどう効くか」を考えやすくなるため、衝動で動くのではなく、納得したうえで踏み出す感覚が増えます。その納得があると、途中で壁にぶつかっても、動きを止めずに進め方を変える柔軟さが出てきます。
起こりやすい出来事・テーマ
職場では、新しい企画に手を挙げる、停滞していた案件を動かす、交渉の場で一歩踏み込んだ提案が通る、といった場面で手応えが得られます。競争の場にいる人は、練習や準備が記録や評価に結びつく感覚を持つことがあります。誰かに背中を押されて動くというより、自分の中の熱を使い道に向けられる、という実感が近いでしょう。チームで動く場面では、率先して段取りを引き受けることで、周りの信頼を得やすくなります。
体を動かす面では、運動を始める、走る距離を少し延ばす、重い腰を上げて家の片づけや大掃除に取りかかる、といったことが進みやすくなります。ふだんは続かなかった習慣が、一か月ほど続く人もいます。ただし、気分がよいからと負荷を急に上げると、筋肉や関節を痛めることがあります。体を温めてから動き出し、少しずつ増やしてください。痛みが続く場合は、専門の医療機関で診てもらいましょう。スポーツをする人は、フォームの見直しなど、基本に立ち返る練習が実を結びやすい時期です。
勢いのまま動くと、木星が大きくするぶん、強気な発言や無理な約束も大きくなります。誰かに反論しすぎる、予算を超えた発注をする、できると言い切って期限を詰める、といった形です。動けるタイミングを見送れば、熱は使われないまま引いていきます。見送った案件が数週間後に他の人の手で進んでいる、という悔しさが残る人もいます。言い返したくなったときは、いったん水を飲むなど、体の動きで間を取ると、勢いの向きを変えやすくなります。
このエネルギーの活かし方
頭で考える前に、まず小さく動いてみるのが近道です。先送りにしていた電話を一本かける、使っていなかった運動靴を履いて外に出る、提出を迷っていた書類を出す、といった数分でできる動作から始めてください。火星は動きが先にあって気持ちが後からついてくる天体なので、動くことで、やる気が戻ってきます。最初の五分だけ、と決めて始めると、動き出すハードルが下がります。
大きな挑戦は、一週間分の計画に区切って進めると、勢いが空回りしにくくなります。月曜から金曜までの予定を先に決め、それを終えたら次の一週間を決める、というやり方です。木星は大きく広げたがるので、区切りを入れて、ブレーキを自分で用意しておくのがコツです。週の終わりに、やり残したことを翌週へ繰り越す欄を作っておくと、焦りも抑えられます。進み具合が目に見えるように、終わった作業に線を引いていくと、達成感が積み重なります。
競争や対立の場面では、相手を打ち負かすことより、自分が何を手に入れたいのかを先に決めておくと、言動が荒れにくくなります。通過の途中で勢いが落ちて見える日があっても、それは直前までの動きを点検する機会と考えてみてください。点検で見つけた無駄な動きを減らせば、残った勢いを、本当に進めたい一つの案件へ集められます。