ウラニアン占星術は、20世紀初頭にドイツのアルフレッド・ウィッテらが築いた流派で、ハンブルク学派とも呼ばれます。二つの天体のちょうど中間にあたる点「ミッドポイント」を重んじ、感受点が描く構造から象徴を緻密に積み上げて読むのが特徴です。さらに、空に観測されてはいない独自の仮想の天体(トランスネプチュニアン惑星、略してTNP)を用いる点でも知られています。
ウラニアンでは、天体やアングルといった感受点を組み合わせた「惑星図式」を作り、そこにあらわれる象徴を一つずつ積み上げて意味を読みます。とくに、二つの点の中間にできるミッドポイントを軸に据え、90度ごとに刻んだ目盛り(ダイヤル)を当てて、ぴったり重なる配置を丁寧に拾っていきます。さらに、海王星の外側をめぐると想定された仮想の天体(TNP)を加え、より細かな読みを試みました。この観測されていない天体を使う点には賛否がありますが、ハードな角度を重く見て構造をきっちり組み立てる姿勢が、この流派の持ち味とされます。
読みを体験するいちばん手軽な入口は、二つの天体の中点を一つ求めて、その近くに別の天体がないかを探すことです。中点の度数は、二つの点の黄経を足して二で割る「半和」で求めるのが基本です。太陽と月の中点は、まず確かめたい定番の点で、ここに金星が重なっていれば「金星=太陽/月」という式で表します。自分らしさと感情の真ん中に、愛情や調和のテーマが置かれている、と読む形です。
ミッドポイントの読み方(技法)には、重なるのが火星の場合との読み分けまで載せています。
重なり方は、度数がほぼぴったりの合を中心に、90度や45度の硬い角度で触れる天体も拾います。円周を四分の一に折り畳んだ90度ダイヤルは、こうした重なりを目で拾うための道具です。慣れないうちは、太陽と月の中点に触れる天体だけに絞って確かめても、十分に読みの手ざわりがつかめます。
惑星図式という呼び名は、複数の点が共通の軸のまわりに対称に並ぶ配置を指します。二天体の関係を一つずつ見ていく読みと違い、構造をまとめて一つの図として読むところが特徴です。成り立ちや使い方の背景は、
創始者の伝記ページと、
惑星図の規則という書物のページに載っています。
仮想天体については、書物のページに、まず既知の天体だけで読み、必要なときに仮想天体へ進むという立場も紹介されています。外惑星との取り違えを避けたいときは、
外惑星の扱いの流派差のコラムが整理しています。
ウラニアンで磨かれたミッドポイントの発想は、のちにドイツのエベルティンらが整理したコスモバイオロジーへと受け継がれ、現代占星術にも広く影響を与えたとされます。仮想天体の扱いには今も意見が分かれますが、点と点の関係から象徴を緻密に読むという方法そのものは、流派を超えて参照されてきました。これはあくまで象徴的な読み方であり、特定の出来事を断定するものではありません。占星術には多様な流派があることを教えてくれる一例といえます。用語「ミッドポイント」「コスモバイオロジー」もあわせてどうぞ。