アンアスペクト(無相)は、ある天体が、ほかのどの天体とも主要なアスペクト(合・セクスタイル・スクエア・トライン・オポジション)をひとつも結んでいない状態のことです。アスペクトは天体どうしをつなぐ角度の関係で、これがあると力が互いにやり取りされます。それが一本もないため、その天体はチャートのネットワークから切り離され、ぽつんと孤立した状態に置かれていると読まれます。
アンアスペクトの天体は、ほかの天体と力をやり取りする回路を持たないため、その働きが連動せず、ひとりでに動いてしまうとされます。そのぶん、ある時は突出して強く前へ出て、ある時はまったく使われずに眠る、というように、現れ方が極端になりやすいと考えられてきました。判定には許容範囲(オーブ)が関わり、どこまでをアスペクトと見るかで孤立かどうかが変わるため、流派や設定によって扱いが分かれることもあります。コントロールしにくい配置とされますが、これはあくまで象徴的な傾向の話です。
扱いにくさが語られる一方で、アンアスペクトの天体は、ほかから邪魔されない「純粋なかたまり」として読まれることもあります。慣れて使いこなせれば、その天体の力をそのまま、まじりけなく発揮できるとも言い添えられてきました。品位(ディグニティ)を持たない「ペレグリン(放浪の星)」とは、よりどころのなさという点で似ており、対比して語られることもあります。これらは伝統的な象徴であり、性格や出来事を断定するものではありません。用語「アスペクト」「ペレグリン」もあわせてどうぞ。
チャートで確かめるときは、天体を一つ選び、ほかの天体との角度を順に当てていきます。合・セクスタイル・スクエア・トライン・オポジションのどれにも、オーブの内側で届いていなければ、その天体はアンアスペクトです。太陽や月はオーブが広めに、ほかの天体は狭めに取られるのがふつうなので、同じ角度のずれでも、太陽なら結ばれ、水星なら結ばれない、ということが起こります。取り方の違いは
オーブとはと
流派ごとのオーブの違いに詳しくあります。
読み方の例を挙げます。水星がどの天体とも主要アスペクトを結んでいなければ、考えることや伝えることの働きが、ほかの天体のテーマと混ざりにくいと読まれます。そのぶん、話の運びや言葉の選び方が、周囲と少し違うリズムで進みやすいという見方です。こうした読み方は太陽から冥王星までの十天体それぞれについて、
水星のノーアスペクトのような個別の記事にまとめています。
混同しやすいのが、ペレグリンとの違いです。ペレグリンは品位を一つも持たない状態で、見るのは天体のいるサインと度数です。アンアスペクトは角度を一つも結ばない状態で、見るのは天体どうしの関係です。物差しが別なので、一つの天体が両方に当てはまることも、片方だけに当てはまることもあります。
ペレグリン(放浪の星)とはと、品位の全体像を扱った
ディグニティ(品位)とはもあわせて見ると整理できます。
自分の図にアンアスペクトの天体が見つかったら、断定せずに、その天体のサインやハウスを先に読んでから、孤立しているという見方を補助線として重ねるのが穏当です。セミセクスタイルなどのマイナーアスペクトまで数えるかどうかでも結果が変わるため、
マイナーアスペクトの扱いの流派差も確認しておくと、孤立という判断をしすぎずにすみます。自分のチャートは「
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