サビアンシンボルは、黄道360度の一度ずつに与えられた、360の小さな「イメージの言葉」です。たとえば牡羊座1度に一枚の絵があるように、度数ごとに自然の風景や人物の一場面が結びつけられています。サインより一段細かい、度数の解像度で自分を読むユニークな技法で、自分の太陽や月の度数に当たるシンボルを、自分への詩のようなメッセージとして味わいます。理屈で割り切るより、イメージで自分を感じ取るのに向いた読み方とされます。シンボルの言葉そのものは短く、たとえば「海から現れた女性とアザラシ」のような一場面が示されるだけで、そこに何を読み取るかは受け取る人にゆだねられています。意味を一つに固定せず、絵を眺めるように自由に連想を広げられるところが、このシンボルの魅力だといわれます。サインや天体の知識がまだ浅くても、自分の度数の一枚を入り口にして、占星術の世界に親しんでいくことができます。サインが12の型を示すのに対し、サビアンシンボルは360通りの一場面まで枝分かれしているため、同じ牡羊座生まれでも度数が違えば受け取る一枚はまったく異なります。生まれた瞬間の天体位置によって、読むべき一枚があらかじめ一つに定まっているところも、このシンボルの特徴です。
サビアンシンボルは、1925年、アメリカの占星術家マーク・エドモンド・ジョーンズと、霊媒とされたエルシー・ホイーラーによって作られたと伝えられます。ジョーンズが度数を記したカードをホイーラーに渡し、彼女がそこから受け取った情景を言葉にしていく。そんな共同作業で、360のイメージがわずか一日のうちに生まれたといわれます。サインの30度をさらに一度ずつに分けるため、同じサインに生まれた人でも、度数が違えば別のシンボルを持つことになります。0度台のように小数点以下を切り上げて数える流儀が一般的で、たとえば牡羊座0度30分の天体なら「牡羊座1度」のシンボルを読みます。自分の天体がちょうど何度何分にあるかが、読むシンボルを決める鍵になります。この数え方でつまずきやすいのは、度数を0度から数え始めると思い込んでしまう点です。実際には、天体がいままさに通過している最中の度数を、すでに満ちたものとして数え上げるため、繰り上げを見落とすと、隣り合う二つのシンボルを取り違えてしまいます。
サビアンシンボルは、太陽や月、アセンダントなど、自分にとって大切な点が乗る一度を選んで読むのが基本とされます。シンボルの一場面を、教訓として割り切るのではなく、そのイメージが心にどう響くかを手がかりに、ゆっくり味わっていきます。同じ度数でも、解説者によって言葉の彩りは少しずつ異なり、決まった正解があるわけではありません。それは、シンボルそのものが短い情景の記述にとどまり、そこから何を汲み取るかが読み手にゆだねられているためです。たとえば本文の「海から現れた女性とアザラシ」であれば、女性とアザラシがそれぞれどんな様子で、情景がまとう空気がどんな性質を映していそうかを、正解探しではなく自分の感覚でたどり直します。まずは自分の太陽の度数から一枚を開いて、絵の中の登場人物や情景に自分を重ねてみると、思いがけない気づきが生まれることがあります。慣れてきたら月やアセンダント、さらには金星や火星の度数へと読む範囲を広げ、複数のシンボルを並べて眺めると、自分という一冊の絵本が立ち上がってくるようです。あくまで象徴を通して自分を感じ取るための技法であり、出来事を断定するものではありません。くわしくはコラム「サビアンシンボルとは」へ。用語「太陽」「アセンダント」もあわせてどうぞ。自分のチャートは「
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