進行の月相サイクルは、二次進行(プログレッション)の太陽と月がつくる月相(新月・上弦・満月・下弦といった月の満ち欠け)が、約29〜30年かけてひとめぐりする大きな周期です。20世紀の占星術家デーン・ルディアらが重視しました。進行の新月で新しい人生のテーマが芽生え、進行の満月でそれが実を結び・客観視され、また次の新月へ。この流れを、内面の成長の物語として読み解いていきます。
このサイクルは、二次進行で動く太陽と月の角度差から割り出されます。二つが重なる進行の新月を起点に、両者が少しずつ離れては近づき、半周で進行の満月、ふたたび重なってひとめぐり、という具合に約30年で一巡します。その途中は、新月・三日月・上弦・十三夜・満月・下弦……と、おおよそ八つの月相に区切って読むのがふつうです。進行の満月のころには、新月期にまいた種が形になり、人の目に見える成果として表れやすいといわれます。それぞれの月相が、種まき・成長・収穫・手放しといった、心の季節の段階に対応すると読まれます。
自分の位置を探すには、まず現在の年齢に合わせた二次進行のチャートを出し、進行の太陽と進行の月の位置を見比べます。二つの度数が近ければ進行の新月のあたり、ほぼ向かい合っていれば進行の満月のあたりです。その中間にあたるのが上弦や下弦で、進行の新月から満月へ向かう途中に上弦、満月から次の新月へ向かう途中に下弦があります。月の満ち欠けの呼び方は
月相のコラムで確かめられます。
もうひとつ押さえておきたいのは、このサイクルの出発点です。生まれた日の進行の太陽と月は出生図の位置そのものなので、サイクルは誕生時の月相、つまり新月寄りか満月寄りかというところから歩きはじめます。出生図の月相から数えて、いまがどの段階かを見ていく、という順序になります。月は動きが速いので、出生時刻がずれると出生図の月の度数も動き、進行の月の位置にも響きます。段階の境目に近いときは、前後どちらの色合いも帯びるものとして、幅をもって読むほうが安全です。
進行の月がチャートを一周する時間は
進行の月の項目にありますが、その間に進行の太陽も少し前へ進んでいるため、月が太陽に追いつき直すまでには、それより少し長くかかります。この二つの周期のずれが、約30年という長さのもとになっています。
進行の月相サイクルは、目に見える出来事そのものというより、心の季節の移り変わりを示すとされます。いま自分が、種まきの時期なのか、育てる時期なのか、収穫の時期なのか、手放しの時期なのか。そんな人生の局面を見立てる手がかりになります。ただしこれは象徴的な読みであり、特定の出来事や時期を断定するものではありません。約30年というゆるやかな周期なので、人生の大きなリズムをつかむ、長い目のものさしとして用いられます。
技法の土台は
二次進行の項目にあります。毎月の空で起こる新月・満月を扱う
ルネーションと読み比べると、ひと月で一巡する空の月相と、約30年で一巡する進行の月相という、時間の尺度の違いが見えてきます。