友情のロットは、友人や支援者との縁、味方に恵まれるテーマをあらわすとされる、古典占星術のトピック別ロット(アラビックパート)のひとつです。ヘレニズム占星術には、人生のテーマごとに計算する数多くのロットがあり、友情のロットは、対をなす「敵対のロット」とあわせて、人とのつながりの「味方の側」を読む手がかりとされました。
ロットは、二つの天体のあいだの距離(弧)を、アセンダントから測り直して導く象徴的なポイントです。友情のロットも、特定の天体の位置とアセンダントを使って計算されます。昼生まれと夜生まれで式を入れ替えるかどうかは、流派によって扱いが分かれます。対になる敵対のロットと並べて扱われ、味方と敵という人間関係の両極を、一対のポイントで眺める発想になっています。
昼夜で入れ替える式を使うなら、計算の前に、昼生まれか夜生まれかを確かめておく必要があります。太陽が地平線の上にあるかどうかで決まる区別で、考え方は
セクト(昼の図・夜の図)とはにまとめています。出生時刻が数分ずれるだけで、判定が入れ替わる場合もあるため、時刻の確かさが読みの前提になります。ロットという計算点の全体像は、
ロット(アラビックパーツ)とはで説明しています。
古典では、第11ハウスが友人・仲間・希望をあらわすとされ、友情のロットは、その意味を補強する一点として参照されました。これは「誰と友だちになるか」を言い当てるものではなく、支え合える関係のテーマがどこに向かいやすいかを、象徴的に見るためのものです。第11ハウスやそのルーラーの状態とあわせて読むと、味方との縁の質が立体的に見えてきます。
第11ハウスは、仲間や友人のほか、理想や希望、所属する集団といった題材も受け持つ場所です。友情のロットは、そのなかの「支え合える縁」に焦点を絞る点といえます。理想や志を分かち合う集まりに加わっている人なら、その集まりでの支え合いが、ロットのテーマと重ねて語られやすいでしょう。ロットの近くにある天体も手がかりになります。たとえばロットのすぐそばに木星があれば、発展や広がりをあらわす木星の性質が、仲間との縁の読みに重ねられます。
ルーラーから読むこともできます。ロットが入っているサインを確かめ、そのサインを支配するルーラーが、どのハウスにいて、どんな角度を結んでいるかをたどります。たとえばロットが天秤座なら、ルーラーは金星です(
ルーラー(支配星)とは)。金星はやわらかな結びつきをあらわす星ですから、人との縁の質を、その金星の状態から確かめていきます。
パートナーシップを担うハウスとは、題材が違う点にも注意します。そちらは一対一の関わりを、第11ハウスは仲間や集団とのつながりを、それぞれ映す場所です。友情のロットが映すのは後者に近い広がりで、恋愛や結婚の相手を読むロットとは、役割が分かれています。ロットの位置だけで友人関係の良し悪しを決めず、ふだんの人づきあいの実感と照らし合わせて、読みを調整します。敵対の側は、
敵対のロットで見られます。