ロットの昼夜公式とは、多くのロット(アラビックパート)が、昼生まれ(昼の図)と夜生まれ(夜の図)とで計算式の引き算の向きを反転させる、という古典占星術の決まりごとです。たとえばフォーチュンのロットは、昼はアセンダント+月−太陽、夜はアセンダント+太陽−月、というように、太陽と月の役割がちょうど入れ替わります。昼夜を取り違えるとロットの位置が大きくずれてしまうため、古典では計算の前に、まず昼の図か夜の図かを確かめることが基本とされました。
この反転の背景にあるのが、太陽が主役となる昼と、月が主役となる夜とで、光の働きが入れ替わるというセクト(昼夜の別)の考え方です。昼の図では太陽が、夜の図では月が、その図の中心的な「光」として重んじられます。フォーチュンのロットが、昼夜で太陽と月の位置を入れ替えて計算するのは、この主役交代をそのまま式に映したものといえます。昼の図か夜の図かは、太陽が地平線の上にあるか下にあるか(つまり太陽が地平線より上の昼間に生まれたか、下の夜に生まれたか)で見分けます。同じ生まれでも、この一点が違うだけでロットの度数がアセンダントをはさんだ反対側へ移るため、計算の出発点としてまず確かめます。
昼夜の式のかたちを言葉にすると、昼の図では、アセンダントに「太陽から月までの距離」を足し、夜の図では、その向きを逆にします。式の中身が同じ部品でできていても、並べる順が違うだけで、出てくる位置が変わるわけです。フォーチュンを含む代表的なロットの求め方は、
ヘルメスの七つのロットにもまとめています。
昼夜公式は、フォーチュンのロット(パート・オブ・フォーチュン)をはじめ、スピリットのロットや、テーマ別の各種ロットを出すときに広く用いられる土台です。多くのロットがこの反転の対象になりますが、流派や時代によって扱いの細部は分かれるため、古典の文献では公式を一つずつ確かめながら計算するのがならわしとされました。まず昼の図か夜の図かを定め、それに合った式を選ぶ。この順番を守ることが、ロットを正しく読むための第一歩とされます。これはあくまで象徴を組み立てるための技法であり、出来事を断定するものではありません。
出生図で昼夜を確かめるには、太陽のハウスを見ます。太陽がチャートの上半分のハウスにあれば地平線の上、つまり昼の図です。下半分のハウスにあれば地平線の下で、夜の図になります。くわしい見分け方は
パート・オブ・フォーチュンの項にもあります。
気をつけたいのが、日の出や日没の近くに生まれた場合です。太陽が地平線のすぐそばにあるため、出生時刻のわずかな誤差で昼夜の判定そのものが入れ替わり、ロットの位置が大きくずれることがあります。出生時刻の確かさが、ロットの読みを左右する理由は、
なぜ出生時刻が大事なのかで触れています。
昼夜の反転を、どのロットにも当てはめるかどうかは、流派によって考え方が分かれます。
結婚のロットは、昼夜で式を変えるかどうかが流派で割れる例で、
パート・オブ・スピリットは、フォーチュンと鏡うつしになるように反転する例です。計算の土台となる太陽・月・アセンダントの位置は「
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