バーヴァは、インド占星術(ジョーティシュ)における12のハウスを指す言葉です。人生の領域を12に分けて読む発想は西洋占星術と共通し、第1が自分自身、第7がパートナー、第10が社会的な役割……というように、対応するテーマも近い並びになっています。バーヴァとは「ありさま・状態」を意味するとされる言葉で、一つひとつの部屋が人生のある場面をあらわす、と読まれます。
伝統的なジョーティシュでは、ハウスを星座まるごとで区切るホールサイン方式が中心です。上昇宮(ラグナ)のある星座が、そのまま第1ハウス全体になり、続く星座が第2、第3……と順に割り当てられていきます。西洋占星術で主流のプラシダスのように、ハウスの大きさが不均等になる方式とは、考え方が異なります。さらにジョーティシュには、ラグナだけでなく月の位置を第1ハウスに見立てて読み直す「チャンドラ・ラグナ(月のラグナ)」のような重ね読みもあり、複数の視点から人生の場面を眺めていきます。同じ「ハウス」でも、文化や流派によって区切り方が違うのは興味深い点です。
たとえばラグナが蟹座にあるなら、蟹座がまるごと第1ハウスになり、次の獅子座が第2ハウス、と数えていきます。天体がどのバーヴァに入るかは、その天体のいるサインが何番にあたるかで決まるので、ハウスの境目をどこに引くかで迷う場面がありません。
チャートでバーヴァを読むときは、まずラグナのサインを確かめ、そこから順に番号を割り振ります。次に、それぞれの天体がどのサインにいるかを見て、対応するバーヴァに当てはめます。そのうえで、第7が配偶者やパートナー、第10が社会的な役割といったテーマと照らし合わせ、そのバーヴァを支配する星の様子も一緒に見ていきます。
第1・4・7・10の「ケンドラ」は、西洋占星術のアンギュラーハウスと同じ番号の並びです。この並びに天体がいると、人生の柱になる場面で働きが表に出やすい、と読む点も似ています。西洋の見方は
アンギュラーハウス(角の家)とはにまとめています。
ラグナは約2時間で次の星座へ移るため、出生時刻のずれがバーヴァの割り当て全体に響きます。また、本サイトの
無料のホロスコープ作成はプラシダス方式で計算するので、ホールサイン方式で読み直すと、天体の入るハウス番号がずれて見えることがあります。これは計算の誤りではなく、方式の違いによるものです。ラグナの決まり方は
ラグナ(上昇宮)とはに、星座まるごとで区切る方式は
ホールサインハウスとはにまとめています。
バーヴァには、それぞれの性質に応じたグループ分けもあります。第1・4・7・10は「ケンドラ(中心)」と呼ばれ、人生の柱となる場面とされます。第1・5・9は「トリコーナ(三角)」と呼ばれ、幸運や恵みに関わる場面と読まれます。こうした分類をもとに、各バーヴァのテーマと、そのハウスを支配する星(ハウスロード)の様子を照らし合わせて、慎重に意味を組み立てていきます。これはあくまで象徴的な読みであり、特定の出来事を断定するものではありません。用語「ハウス」「ジョーティシュ」もあわせてどうぞ。