この配置の意味
柔軟のサインに天体がほとんどないチャートは、予定や考え方を途中で切り替えることに、負荷を感じやすいと読まれます。
双子座・乙女座・射手座・魚座の四つに、太陽から冥王星までの天体がほとんど、あるいはまったく入っていない状態です。天体が活動や固定のサインに寄っているため、方向を決めて進む力や守り抜く力は出やすい反面、状況に合わせて形を変えるしなやかさは、意識して補う必要が出やすいと考えられます。
見方は二つに分かれます。柔軟さを自然には持ち合わせないので、余白や選択肢を意識して用意し、柔らかい人から取り入れていく読み方と、欠けているからこそ「合わせなければ」という意識が強まり、周りに合わせすぎて疲れる読み方です。
数え方は流派や鑑定ツールで違い、個数がゼロのときだけを欠けるとするのか、一つ二つまでを手薄とするのかも分かれます。アセンダントやMCを数えに入れる場合は、出生時刻の精度が結果を左右します。
表れやすい傾向
急な予定変更に、頭ではわかっていても気持ちが追いつかないことがあります。出張の日程がずれる、会議が前倒しになる、約束の場所が変わる、といった出来事で、段取りが崩れた分だけ疲れが残りやすい傾向です。
仕事の進め方は、計画を立てて一直線に進むほうが力を出せます。目標が決まっていれば迷いが少なく、効率よくこなせる反面、途中で前提が変わったときに、計画を直すより計画に合わせて現実を動かそうとしがちです。
人の意見に対しては、一度自分の中で結論を持つと、別の見方を取り入れにくいことがあります。相手は「聞いてもらえていない」と感じ、本人は「筋を通しているだけ」と感じる、というすれ違いが起こりえます。
体の面では、睡眠や食事の時間が決まっていると調子が安定し、旅先や宿泊を伴う出張で生活のリズムが乱れると、疲れが長く残るといった出方が読まれます。慣れた枕や飲み物を持っていくなど、変化の中に変わらないものを少し混ぜておくと、乗り切りやすくなります。
言葉の面では、話の流れが脇道にそれたり、結論のない雑談が続いたりすると、落ち着かなくなることがあります。要点を先に聞きたい、結論から話してほしい、という気持ちが強く、相手の気持ちが整うのを待つ余裕が少なくなる場面です。
節目の時期には、特にこの傾向が目立ちます。退職後の過ごし方、子どもの独立、学びの分野を変えるときなど、決まった役割や型がなくなる時間で、手持ち無沙汰や不安が強まることがあります。変わるのを避けて粘った末に、ある日一気に方向を変える、という出方も読まれます。
活かし方の手がかり
変えにくさを、欠点として扱わないでおきます。決めた線を守る、筋を通す、一貫して動くといった力は、柔軟のサインが少ないチャートの持ち味でもあります。足りないのは、途中で向きを変えるための仕掛けであって、芯の強さではありません。
予定には余白を組み込みます。移動の前後に三十分の空きを置く、詰めるのは一日の六割程度にする、といった工夫で、急な変更を受け止める場所ができます。余白は、しなやかさの代わりになる道具です。
代案を先に一つ持っておくのも手です。計画を立てるときに「これが難しくなったらこうする」を一行だけ書いておくと、変更が起きても慌てにくくなります。
意見を受け取る場面では、反論する前に、相手の要点を一度自分の言葉で言い直してみる方法があります。言い直すうちに、別の見方を自分の筋に組み込む余地が見えてきます。
手順が崩れたときの立て直しは、人の手を借りると楽になります。柔軟のサインに天体が多い人は、崩れた計画を別の形に組み直すのが得意なことが多いため、行き詰まったときに「別の案はありますか」と聞いてみると、思わぬ出口が見つかります。
日常の小さな場面で、あえて道順や店を変えてみるのも練習になります。変えても困らなかった経験は、大きな変化の前の、小さな保証になります。
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参考文献: Stephen Arroyo, 'Astrology, Psychology and the Four Elements' (CRCS Publications, 1975) / Bil Tierney, 'Dynamics of Aspect Analysis' (CRCS Publications, 1983)