太陽と金星のクインデチレ(165°)は、金星が太陽から最大約47°までしか離れないため、出生図には現れない組み合わせです。
オポジション(180°)に15°届かない角度が、クインデチレの165°です。結ばれた二つの天体のテーマに、時間や気持ちを注ぎ込み続ける動因が生まれると読まれます。20世紀後半に広まった新しい見方で、伝統的なアスペクトではなく、一つの見立てとして扱われています。
太陽は生きる目的や活力、金星は好み、美意識、人に好かれ方、お金の感覚を表します。この二つに165°が結ばれるなら、自分の生き方と好きなものとの関係に、なかなか離れられない結びつきが出るはずです。実際の出生図でその形に出会うことはなく、別の読み方で近い主題を探すことになります。
金星は水星よりやや広く動きますが、それでも太陽を大きく離れることはなく、約47°が上限です。太陽の東側に見える時期(宵の明星)にも、西側に見える時期(明けの明星)にも、この幅を超えて遠ざかることはありません。165°に届くには、太陽の反対側近くまで離れる必要があり、軌道の仕組みからそれは起こらないのです。
オーブを広げても結論は変わりません。ABA Studioの2.5°でも、1〜2°と見る狭い読みでも、約47°と165°のあいだは大きく開いたままです。幅の調整で埋まる距離ではありません。
同じ理由で、セクスタイル(60°)、スクエア(90°)、トライン(120°)、オポジション(180°)も、太陽と金星のあいだには出生図で結ばれません。出生図に現れる最も広い角度は、45°のセミスクエアあたりまでです。
サインで見ると、金星は太陽と同じサインから、前後2サイン以内のどこかに収まります。出生図の読みで、金星が太陽の向かい側に見えたと感じたら、入力した生年月日の確認が先です。この組み合わせが見当たらないのは、計算の不具合ではなく、天体の動きから見て自然な結果です。
別々の人のチャート、あるいは別々の時点の空であれば、この組み合わせは成り立ちます。相性を重ねるシナストリーでは、ある人の太陽とその相手の金星が165°を結ぶことがあります。相手の好みや魅力に気持ちが引き寄せられ続け、会っていないときも頭から離れない、といった形で読まれます。自分の生き方そのものが、相手の美意識に取り込まれていくような感覚です。
いまの空の天体が出生図に重なるトランジットでは、太陽が出生図の金星の前後にある二つの165°の位置を、それぞれ年に一度、短い期間ずつ通ります。いまの空の金星が出生図の太陽と165°になる日もあります。好きなことや人間関係へ、普段より気持ちが張りつきやすい期間として見ていきます。
出生図の太陽と金星では、距離の近さそのものが読みどころです。ほとんど重なるのか、少し離れるのかで、自分らしさと好みの結びつきの濃さが見えてきます。詳しくは
太陽 合 金星で解説しています。165°の基本は
クインデチレとはをご覧ください。