IC(イムムコエリ/天底)とは
IC(イムムコエリ、天底、Imum Coeli)は、生まれた瞬間に、地の底の方向。空のもっとも低いところにあった点で、チャートの四つの軸のひとつです。ラテン語の Imum Coeli は「天のいちばん低いところ」を意味し、日本語では「天底」と訳されます。MC(天頂)のちょうど正反対、つまり180度向かい合った位置にあり、多くの場合、第4ハウスの始まり(カスプ)にあたります。家庭、ルーツ、生まれ育った環境、心の奥にある安心の土台。そうした「内側の自分」をあらわすとされます。天頂のMCが人目につく頂点だとすれば、ICは地面の下にもぐった見えにくい根っこのような場所で、ふだんは表に出ないけれど、その人の土台を静かに支えている部分と考えられています。占星術では、こうした目に見えない基盤こそが、外に向かう活動を下から支える力の源だと読まれることが多いのです。
MCと対をなす縦の軸
ICは、MC(天頂)と一直線で結ばれた、チャートの縦の軸の下端にあたります。MCが空の高いところ=社会や外の世界に向かう方向だとすれば、ICはその真下=自分の内側や家庭に向かう方向、と読まれます。この軸は、生まれた時刻と場所から計算される点なので、出生時間が数分ちがうだけでも位置が動きます。だからこそ、ICやMCをきちんと読むには、できるだけ正確な出生時刻が必要になります。地平線をあらわす横の軸(アセンダントとディセンダント)とあわせて、ICとMCの縦軸は、チャートを四つの部屋に分ける十字の骨組みをかたちづくります。この縦軸を「公的な自分(MC)と私的な自分(IC)」、横軸を「自分(アセンダント)と他者(ディセンダント)」と見立てると、ホロスコープ全体の方向感がつかみやすくなります。ICのサインや、そこに近い天体は、心が安らぐ場所や、根っこにあるテーマを示す手がかりとされ、第4ハウスに入る天体とあわせて読まれることもよくあります。
読まれ方と関連語
ICは、家やルーツ、心の土台といった、いちばんプライベートな領域をあらわす点として読まれます。社会へ向かうMCと、内面へ向かうIC。この縦軸を両方ながめることで、「外でがんばる自分」と「家でほどける自分」の両面が見えてくる、とされます。ICのサインからは、どんな場所や雰囲気でくつろげるか、心の支えになるものは何か、といったテーマが読み取られます。たとえばICが水のサインにあれば情緒的な安心を、地のサインにあれば落ち着いた居場所を求める、といった具合に象徴的に解釈されます。家系や故郷、晩年の過ごし方とも結びつけて語られることがありますが、これらはあくまで象徴的な読みであって、特定の出来事を決めたり言い当てたりするものではありません。ICを深く知りたいときは、向かい合うMCや、ICが置かれる第4ハウスの意味とセットでながめてみると、内と外のバランスがいっそう立体的に見えてきます。用語「第4ハウス」「MC」もあわせてどうぞ。自分のチャートは「無料のホロスコープ作成」から確かめられます。