ジオセントリック(地球中心)とは
ジオセントリック(地球中心)は、地球から見上げた空を基準にして、天体の位置を測る見方のことです。私たちが実際に空を眺めるときの視点そのもので、占星術のホロスコープは、ふだんこの地球中心の座標で描かれます。「太陽がおうし座にある」というのも、地球から見て太陽がその方向にある、という意味です。出生図も、生まれた場所の地球から見上げた、空の地図というわけです。英語のgeocentricは「geo(地球)」と「centric(中心の)」を合わせた言葉で、日本語では地球中心・地心と訳されます。天文学でも「地球から見た見かけの位置」をあらわす言葉として使われ、占星術ではこの見かけの空こそが読み解きの土台になります。むずかしく考えず、夜空を見上げて星座を探すときの自分の立ち位置、と思っておくとよいでしょう。
地球から測るしくみ
ジオセントリックの考え方では、地球を中心に置き、そのまわりを天体がめぐっていくように天空を見立てます。実際の宇宙では、地球をはじめとする惑星が太陽のまわりを回っていますが、占星術では「地上にいる私たちの目に、空がどう映るか」を大切にします。そのため、地球から見た太陽の通り道(黄道)を一周ぶんの帯と考え、そこを十二のサインに区切って、天体がどのサイン・どの黄経にあるかを測っていきます。黄道を一周三百六十度ととらえ、各サインに三十度ずつを割りあてるのが基本の考え方です。天体の位置は、この黄道上で「春分点から東まわりに何度進んだか」をあらわす黄経で示されます。地球から見ているからこそ、惑星が空で行きつ戻りつするように見える逆行も生まれます。空を仰ぐ人の視点に立つ、というのが、この見方の根っこにある発想です。
主流の視点としての位置づけ
これに対し、太陽を中心に置く「ヘリオセントリック(太陽中心)」の占星術も一部にありますが、ホロスコープを描くときの主流は、あくまで地球中心です。出生図が「その人が生まれた場所から見た空」をあらわすことを思えば、地球中心の視点が選ばれるのは自然な流れといえます。地球中心で描くからこそ、東の地平線にのぼるサイン(アセンダント)や、頭上の南中点(MC)、十二のハウスといった、生まれた場所と時刻に結びつく要素を組み込めるのも特徴です。一方、太陽中心の見方ではこうした地平線や天頂を基準にした要素は使われません。日々の天文学が惑星の実際の運動を太陽中心でとらえるのとは、立ち位置がちがうわけです。どちらが正しい・まちがっているという話ではなく、「何を基準に空をながめるか」という目的のちがいだと考えると分かりやすいでしょう。天文学との関わりはコラム「占星術と天文学」へ。用語「黄道」「黄経」もあわせてどうぞ。自分のチャートは「無料のホロスコープ作成」から確かめられます。